資生堂 みんな「いい人」、社内ニート天国の共産主義企業
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![]() (仕事3.0、生活3.3、対価3.2) |
- Digest
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- あめ玉やケーキが動く世界
- 汗臭い人は1人もいない
- 事務系はドラッグストア担当が一番多い
- BCの監督がメインワーク
- 「バリュー的には年収200万の仕事」
- 主に中国で1年間勤務する「海外研修生」
- サービス残業は多い
- 「パパが高級官僚」のお嬢系、「ずっと踊ってました」のギャル系
- 頭脳採用と顔採用ではっきり分かれる
- 女性は育児と両立しやすい
- 富の配分も共産国的
- 給料、新卒時から「これはヤバい」

あめ玉やケーキが動く世界
当時、「勤続15年、50歳以上」という応募資格を有する社員は約2600人だったが、1千人を目標に募集したところ、1364人が応募。1人あたり平均3千万円の割増退職金が支払われる好条件だったため、社外に転職できる社員にとっては、超おトクなチャンスだ。逆に言えば、それほどの好条件でも辞められないほどのニートが残った。
この“カネさえ多めに貰えるなら辞めたい”という社員が実績値として半数超にものぼった資生堂の仕事内容とは、どのようなものなのか。
同社社員の7割前後を占める事務系の職種では、キャリアの中心は営業だ。といっても、直接、顧客に売るのは、ビューティーコンサルタント(BC)と呼ばれる女性販売員で、総合職の業務は、BCの管理がメインとなる。
「高卒のおばちゃんに、ギャンギャン言われ続ける体育会系な仕事です」(社員)。BCは資生堂にとって最重要ともいえる戦力で、同社売上の約7割はBCが配置されている対面販売のお店から上がってくる。総合職は、BCに嫌われたら仕事がうまく回らないため、力関係としても単純な上下関係ではない。そして、どの地域にも「お局さん」的なボスがいる。(※現在の採用は短卒・専門学校卒以上)
だから、「女の子とうまくやっていける人」が出世しやすい。「あめ玉やケーキが動く世界。私も、あめ玉は常備してました。BCはルーチン仕事も多く、飽きちゃう。だから、朝来たら『昼、何食べる?』から始まって、気を使い続ける。たまには、BC10人とカラオケに行ったり…」(社員)
汗臭い人は1人もいない
件の2005年リストラで予想以上に離職者が出たため、その埋め合わせもあり、新卒の入社数は増加に転じた。2004年までは、事務系30人規模だったものが、2005~2007年は全体で180~200人規模の採用となった。
ある年は、総合職100人中、約7割が事務系。男女比は事務系で半々くらいだ。財務部門が10人程度で、残りは全員が営業部門への配属。なお、2008年から職種別採用が始まり、現在は「営業」「スタッフ」「財務経理」「マーケティング」と職種別に採用をしているものの、やはり過半数は営業部門である。
例年、資生堂の看板がかかった販売会社(チェーンストアなど)オーナーの子供が数人おり、これは修行期間3年で辞める契約となっている。また、橋本元首相の娘がいたり(2年目に退職)、創業家関係者とみられる「福原」姓の社員がいたりと、ブランド企業らしいコネ入社も散見される。
出身大学は、早慶で合わせて数十人と多く、上の代は慶応が多め。事務系は国立大出身者が少なめだ。女性の場合は、化粧映えすることが重要だという。
男性でも、汗臭い人は1人もおらず、体育会系はいても『ザ・応援団』な人はおらず、物腰が柔らか。包容力がある優しいジェントルマン系の、『気のいい』人が多いのだという。また、兄弟姉妹に女性が多い家庭で育った男性は、BCなど女性が多い環境にストレスを感じない傾向があるためか、多く入社する傾向がある。
男女共通の傾向として、肌の悩みを抱えている人も目立つ。化粧の威力に助けられてきた人は、入社の動機としてわかりやすい。学生時代に老人介護施設で化粧をしていた、といった人もいる。
「採用されやすい重要なポイントとして、
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資生堂の現場組織(資生堂販売)
これが「資生堂手帳」
資生堂のキャリアパスと報酬水準。高い水準とはいえない。
アラサーSⅡ社員の給料明細
評価詳細&根拠
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勝ち抜けの人がたくさいんいるんですな・・・遠い世界だ・・・
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