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就職・転職活動における自己PRストーリー作成、煮詰まった時の対処法

情報提供
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法人営業在籍時のJourney Mapsの例。上段【図1】は本音で書いてみて、煮え切らないもの。
下段【図2】は本音で書いたものを改善して、全体的にポジティブにしてみたもの。
 前々回のJourney Mapsを元に、自分をアピールするストーリーをあぶり出して組み立て、さらに前回のロジックツリーを作成し志望動機を整理してみると、それらは意外に骨の折れる作業なので、所どころつまづく人も出てきたはずだ。なかには全く筆が進まない、という人もいるのではないか。今回は、そんな行き詰まっている人を想定して、Journey Mapsづくりに関する具体的な書き方を、例を挙げて説明したい。ストーリーが煮え切らないパターンと、語りたいストーリーが複数あったパターンについて、対処法を記載する。特に、ストーリーが複数ある場合には、動機を特定することが重要である。また、リーダーシップという、就活によく上がるテーマでも、動機を特定してJourney Mapsでストーリーを語ることが有効だということに触れたい。
Digest
  • ストーリーが煮え切らない場合、どうするか?
  • ストーリーが煮え切らない場合、どうするか?
  • 「単純化した動機マッピング」でまず働く方向性を決める意味
  • 「リーダーシップ」はその定義ができて、ストーリーと動機が語れるかが大事

ストーリーが煮え切らない場合、どうするか?

前々回でJourney Mapsを紹介した記事を記載し、Twitter等から自己PRで活用できたという声をいただくことができた。

単なるマニュアル本にあるようなテクニックとは違って、このJourney Mapsと前回紹介したロジックツリーは書き出してみると意外に大変な作業であると思われる。中には、思うように書けないという人がいるかもしれないと思い、続編を書くことにした。

Journey Mapsを書き出すにあたって、うまくいかないパターンは以下2点であると想像する。

(1)ストーリーをいざ書き出してみたものの、「あまり大したストーリーになっていないな・・・」と感じてしまう、煮え切らない結果になってしまう

(2)語りたいストーリーが複数あって、そこからどれを選択したら良いかよくわからない

まずは、(1)の煮え切らないストーリーをどううまく表現するか。NDA(Non-Disclosure Agreement: 秘密保持契約)があるため顧客に関わる話は一切出せないが、筆者を例に、具体的に表現してみたい。【図1】では本音を吐露する形で語ってしまったストーリー、【図2】ではそれを改善したストーリーを、サンプルで載せた。

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【図3】社会人・コンサル在籍時 のJourney Mapsの例。苦労した経験からのJourney Mapsは書きやすい。

補足で、書きやすかった例として、アビームでの例【図3】も載せておいた(左記)。

Journey Mapsに沿った形で記載しているので、図がだいぶ煩雑になって見づらい形となってしまったが、実際に書き出す作業をそのまま見せたい思いがあり、綺麗に整理せず、この形で載せた。この煩雑なマップこそが、私が学生と話をしているときに、喫茶店のナプキンで書き出したものである。

いろいろストーリーの書き出しに悩んでいる人がいたら、こんな形で、雑でもいいので、まずは手書きで、書き出しはじめることをお勧めする。その際、必ず図と一緒に書くことをお勧めしたい。その理由は、

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【図4】動機が本当にわからない場合、仕事面・生活面で自分がどの位置に居たいか、現時点での考えでいいので決めてみる。ただし最初入った会社とのギャップを感じたり、歳を重ねるにつれて結婚・出産などのライフイベントが視野に入り、動機が変わってくることもある(故に動機が合わないと感じたら、社内公募による異動、転職という手段もあり)。

【図5】自分の方個性が決まり、だいたいの立ち位置がわかったら、動機を満たす条件を洗い出してみて、自分が優先したいものを評価してみる。

【図6】動機を掘り下げた上で、業界の絞り込みを行項目・列項目が整合性をちゃんと取れているかチェックをすると、綺麗な志望動機が仕上がる。

【図7】新卒生が「内定を取る」ことは喫緊の課題であるが、「納得のいくキャリアをどう形成していくか?」というテーマで考えていくと、就職活動自体は一部の要素でしかないことに気づく。

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記者からの追加情報

 就職活動は辛いというのは、事実であると思う。よく就活を終えた4年生(回生)、社会人から「楽しめ」と言われると思うが、全員が楽しめるものとは思えない。私自身、就職活動・転職活動は正直楽しめるものではなかった。キャリアを真剣に向きあうのは、かなりのエネルギーを必要とする。

 日本の就職活動はおかしいというのは、何回も議論されてる。

 シンポジウム「就活はこれでいいのか?〜日本の雇用を考える〜」

 しかし、おかしいと思い工夫をこらして採用をしている企業は少数で、就活のルールの下で相手企業の求めるものに応えて、マッチングをうまくさせてくぐり抜けなければならないのが現状である。

 6つめの図(【図7】)を見ていただくと、新卒の就職活動は「内定を取る」ことは喫緊の課題であるが、「納得のいくキャリアをどう形成していくか?」というテーマで考えていくと、就職活動自体は一部の要素でしかないことに気づく。

 新卒主義の就職活動は一部の要素でしかない。むしろ、働いてから常に自分のキャリアを見続けなければならない。

 また一部の要素でしかないから、そこで無理に決める必要もない。何かしら働いてから考えて、軌道修正をするのもありだと思う。

 なぜこんなことをいうかと言うと、以下の記事が目に入ったからだ。

 就活自殺遺族に聞く-1 ニトリ、地元銀、IT企業…内定3つで「なぜ死ななければならないのか」

 思い出すのも辛いが、筆者も前前職で、同期が自ら命を断って悲しい思いをした経験がある。その人は、耳に障害があるにも関わらずコンタクトセンターに配属されていた。将来への不安など積み重なって自害に至ったのだと思われる。

 そういった場合、いろいろ話をして、一旦就職、仕事をストップさせることもありかと思う。選択を網羅的に考える余裕があれば、いくらでもやり直しは聞くし、自分の方向性を変換させることは可能である。

 私が住むモンゴルでは、日本のような就活は無いという。コネクションなどがきく社会であるが、仕事で成果を出せば、若い人でも要職に着くことができる。日本人というだけでいろいろ重宝される部分もある。外を向ければそういう社会もあるのである。


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