MyNewsJapanが「東進」ナガセに反訴、3600万円請求 「典型的なブラック企業で悪質極まりない」
反訴訴状1枚目。全体は末尾より。 |
- Digest
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- 言いがかり、「いちゃもん」の類
- 見出しで直営とFCの区別をつけるわけがない
- 裁判官キャリアの欠陥が問われる裁判
この東進衛星予備校では校舎長2名が相次いで死亡している |
実際に「東進」では、その過酷な労働実態から全国でいわゆるブラック労働問題が次々と顕在化しており、MyNewsJapanが現在把握しているだけでも、死者が続出している(2012年6月、「新柏駅前校」「五香校」の校舎長が自殺、2014年3月、「東北大病院前校」の校舎長が突然死、など)。
ナガセが問題とした当該告発記事は、関西にある衛星予備校の校舎長による体験ルポであるが、運よく死に至らなかったまでも、そうした「東進」にはびこるブラック労働の1つの事例であり、ジャーナリズムの使命として、他の記事と同様、報道すべき内容であった。
■私が就活難の末に入った東進衛星予備校も“某居酒屋チェーン”のような過酷さでした――364日開校、ゆっくり休めたのは元旦だけ
また、東進全体の事実であるかのように誤読される恐れなど全くない書き方をしているのも、一読して明らかだ。要するに、自社にとって都合の悪い記事であるから、裁判制度を悪用して消させてしまえ、という悪意に満ちたものであり、その自己中心的・独善的な強引さからは、ナガセ創業者である永瀬昭幸社長の独裁者としての低俗さが浮き彫りとなっている。
通常の上場企業では、他の役員らによるガバナンスが働き、こうしたSLAPP(strategic lawsuit against public participation=威圧訴訟、恫喝訴訟)を起こすことは、コンプライアンス上、ありえないが、歯止めもきかない独裁ぶりであることが強く推認される。
実際、書籍化もしている「トヨタの闇」連載をはじめ、幾多の企業報道を重ねてきたMyNewsJapanであるが、過去12年で、裁判制度を利用して削除を要求するような愚かな行動を起こしてきた企業は、一社たりともなかった。弊社は現場取材にこだわり、誠実に事実を積み重ねて報道してきたから、名誉棄損にあたる行為など存在しない。あるのは公共性の高い事実の報道だけだ。今回の記事も同様である。(※より詳しく述べると、ナガセ同様に“独裁者”がいるファーストリテイリングが警告書のようなものを出版社宛に送ってきただけ。同社は文春への提訴で敗訴している)。
こうした報道に際して社長が為すべき責任ある行動は、SLAPPではなく、ブラック労働の事実を真摯に受け止め、反省し、再発防止に努めることであるが、逆ギレし、「削除させて、なかったことにしてしまえ」という姿勢なのであるから、現状のまま反省もなく、ブラック労働の活用を加速させ、現場社員から違法に搾取し、金儲けを続けたい、と解釈するしかない。このような会社は、典型的なブラック企業である、と断定するほかない。株主はよくこの行状を放置しているものである。
MyNewsJapanはナガセの暴走を止めるべく、「東進」問題を今後も、積極的に報道していく。現場からの勇気ある内部告発を強く期待するものである(→情報提供)。取材源は必ず秘匿するので、是非ともご協力いただきたい。
言いがかり、「いちゃもん」の類
繰り返すが、本件について、事実関係の争いはない。つまり、この体験ルポとして報道された、いわゆるブラック労働の事実は存在する。提訴前のナガセとの質疑応答のなかでも、ナガセ側の調査によって、該当社員が「抑うつ状態」と診断され、休職し、退職に至った事実を認めている。
争点は
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学生の親が支払う際の振込先口座は、すべてナガセが管理。ロイヤルティーを天引きしたものがFC企業に振込まれる。
ナガセが徴収するロイヤルティー率
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読者コメント
>2012年6月、「新柏駅前校」「五香校」の校舎長が自殺、2014年3月、「東北大病院前校」の校舎長が突然死、など
糞ブラックだね。「ワタミみたい」と言われても文句言えない
>1つの校舎での事実が東進全体の事実であるかのように読める
どんだけアホな読者だよw
東進経営者アホなん?w
遺族の方たちは、この訴訟をどうのように想われるのだろうか。
頑張ってください
威圧訴訟、恫喝訴訟は許さなれない。東進は反省するべきだ。
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