 B 不良企業予備軍
(仕事3.5、生活1.3、対価3.0)
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bene(よく)+esse(生きる)への社名変更はCI(コーポレート・アイデンティティー)活動の成功事例とされ、福武書店時代よりブランド力は強まり、就職人気ランキングの常連にもなったベネッセ。だが、外見と内実のギャップが大きい会社の1つでもある。
【Digest】
◇まずは教育事業
◇偏差値と文科省次第
◇会社側が握る「キャリア権」
◇オーバーワークに潰される
◇転職先を決めずに辞める人が多い
◇「Qタイム」は消滅
◇住宅補助は月4万円
◇上層部はシビア
◇360度評価はフィードバックなし
◇参入と撤退で現場は混乱
◇激務で潰れる人が続出
◇健康な人は有休を消化しないカルチャー
◇新社長はオープンを好む
◇勤務地は多摩中心
◇リクルートに似ている
◇高校講座事業部 編集者の1日
◇まずは教育事業
「任される仕事に責任がなさすぎて悩むことは、どの部署でもないでしょう」。複数の若手社員がそう話すように、ベネッセでは新人に下積みのようなものはない。編集だったら、1年目から臨時増刊号を1人で編集するくらい任される。
とはいえ、やりたい仕事に最初から就けるわけではない。同社はカンパニー制の体裁をとっているが、実態は「赤ペン先生」でおなじみの通信講座「進研ゼミ」事業がケタ違いの収益源。
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組織
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介護(シニアカンパニー)、語学(語学カンパニー)、女性誌(ウィメン&ファミリーカンパニー)などはオマケみたいな存在で、2005年3月期は、進研ゼミを中心とする教育事業だけで、営業利益の103%を稼いでいる(つまり、教育以外の様々な事業はトータルで営業赤字)。教育事業が大きすぎるため、なかを4つのカンパニーに無理やり分けているくらいだ。
同社に入社を希望する者は、教育ビジネスというよりは出版社のなかの1つと考えたり、介護や福祉に興味がある人も多い。しかし、新人は、そのほとんどが稼ぎ頭の教育事業グループに配属される。おおまかな職種で分けると、編集:営業では、おおむね7:3の比率だ。
「たまひよ」(『たまごクラブ』『ひよこクラブ』など)は最も出版に近い仕事ではあるが、ウィメン&ファミリーカンパニーの事業で、例年、新卒の配属は1人いるかいないか。介護をやりたくて入社した人も、まずは、とにかく教育事業をやる。「中核事業で仕事の基本を身につけさせる方針のようです」(社員)。
同社で編集といえば、主に進研ゼミの教材編集や進路情報誌の編集を指す。一方、営業は、対面営業ではなくダイレクトメール(DM)がほとんどなので、DMの大きさや文言を変えたり、中の漫画のストーリーを考えたり、といった仕事が中心。文教カンパニーでは「進研模試」の売り込みなど、学校への対面営業もある。編集希望で営業に配属となる者もいる。
大多数が配属される教育事業グループの実態は、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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キャリアパス
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評価結果詳細
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