元BCGプロマネが語る〝日本企業の空洞化〟でコンサルぼろ儲けの構造――解雇規制、働き方改革、リモートワーク…「ゴールドラッシュです」
![]() |
40代元BCGプロジェクトリーダー「現在もこの業界にいますので匿名とさせてください」 |
数少ない日本の成長産業であるコンサル業。なかでも戦略系と言われてきた外資コンサル(マッキンゼー、BCG、ベイン、ATカーニー…)は給与水準が高く、最大手ボストンコンサルティンググループ(BCG)は国内の従業員数1100人超の大企業に膨れ上がってもなお、高水準を維持できている。なぜ、そこまで儲かるのか。30代半ばでコンサル業界に飛び込んだのち、数社を渡り歩いてBCGに移籍、今年やめたばかりの40代元社員(プロジェクトリーダー)に、その儲けの構造と、これからコンサル業界を目指す人が知っておくべきことをじっくり聞いた。
- Digest
-
- シニマネで年俸3千万円超
- 「3ヶ月5人で1億円なら安い」という感覚
- 「一緒に過ごした年月」に代替はきかない
- 対応すべき課題は次々と発生
- 解雇規制で正社員としては雇えない
- 利益剰余金が積みあがっている
- 部長・本部長クラスが発注するように
- 「幻想」でバブル維持①学歴・職歴の提出
- 「幻想」でバブル維持②リモートワーク
- 「幻想」でバブル維持③「働き方改革」につけ込む
- 「人生の保証がなくなる」をわかっているのか?
- 「日本社会の王道は歩めない」をわかっているのか?
シニマネで年俸3千万円超
![]() |
ボストンコンサルティンググループ合同会社プロジェクトリーダー(マネージャー相当)の年収=昨年の源泉徴収票![]() |
私は同業他社から人づてでBCGに移籍して今年まで在籍していました。左記は昨年の源泉徴収票、つまりBCG時代の年収になります。別途、賃貸物件の法人契約制度(ハウジングベネフィット=所得税・住民税・社会保険料の最小化)があります。この制度は、私がBCGの前に在籍したコンサル会社にもありました。
BCGに移籍する前の会社での年収は、マネージャーで約1300万円→1つ昇格してシニアマネージャーになって約1600万円。そこからBCGに移って、社内ランクは「プロジェクトリーダー」になりました。
![]() |
BCGのキャリアパスと報酬水準(2024年)。14年前と比べ約200万円上がった。![]() |
プロジェクトリーダーというのは、業界標準でいうと「マネージャー」相当の役割を指すBCGでの呼び名です。その上の「シニアマネージャー」相当は、BCGでは「プリンシパル」と呼びます(右記参照)。
私は、移籍でランクを1つ下げたにもかかわらず、年俸のほうは
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り8,691字/全文9,385字
コンサル・ゴールドラッシュの構造
公式SNSはこちら
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
facebookコメント
読者コメント
※. コメントは会員ユーザのみ受け付けております。記者からの追加情報
本企画趣旨に賛同いただき、取材協力いただけるかたは、こちらよりご連絡下さい(永久会員ID進呈)
新着記事のEメールお知らせはこちらよりご登録ください。