ついに50歳以上が6割を超えた半導体ジジイ集団ルネサス、社内〝シルバー人材派遣センター〟SSC送りで陰湿リストラ加速
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| ルネサスの年代別社員構成(2025年、国内)。ここ数年、SSC(シェアードサービスセンター)を「追い出し部屋」化してベテラン層を無理やり削減する強硬策に出ている |
年々、国内社員の平均年齢が上がり続け、ついに50歳以上が6割超に達した、元エリートJTCのジジイ集団・ルネサスエレクトロニクス。まだ終身雇用が信じられていた1990年代までに日立・三菱・NECに新卒入社したベテラン半導体技術者たちを大量に抱え、新陳代謝に大失敗中だ。より深刻なのは、将来を担う30~49歳の中堅層が、直近5年間で48%→30%に激減し、約2千人も減ったこと。「第一線の技術者が、見切りをつけて辞めていくんです。目先の株価だけ見ている経営、〝親の総取り〟に絶望して流出していると感じています」(元社員)
- Digest
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- 高齢化&中堅層激減で未来のないルネサス
- 呆れた〝親の総取り〟仕事をしないルネサス労組
- 平均年収が10年で160万円ダウン
- 『はやいとこ次決めないと』若い世代が不安に
- 計20人のうち7人を退職勧奨「あなたのポジションはない」
- 「あなたの担当製品は撤退したので成果はない』でボーナスゼロ
- 「A等級業務しかない」SSCの実態
- サンコセ(産業雇用安定センター)を使って辞めさせる
- 2年前から急速に追い出し部屋化
- エンジニアの尊厳を破壊し辞めさせる
高齢化&中堅層激減で未来のないルネサス
下記は、過去5年のルネサス(国内)の年齢層別人員推移だ。2025年、60歳以上が60.5%とはじめて6割を超え、高齢化が止まらない。ただ、組織全体の高齢化の第一の原因は、「中堅層(30~49歳)の激減」にあることが一目瞭然でわかる。
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NTTコミュニケーションズが「2025年には50代以上の社員が半数を超え、2030年には6割を超える」とNHKで特集が組まれる(→『50代社員 会社の行方を左右する?!』 2022年7月15日放送)など、表向き解雇ができない日本では人材が流動化せず、高齢化とその人材活用が課題となっている。
ルネサスは社員の年齢層を、英語版でのみ10歳刻みで、直近のみ開示(2025年12月期、以下の通り)。
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NTTを上回るスピードで高齢化が進み、すでに「50代以上6割」を昨年時点で達成してしまったルネサス。管理職層の95.1%が男性、全社員ベースで76.5%が男性なので(2025年12月期)、すっかり「活力のないジジイ集団」となった。
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50歳以上の高齢層が増え続けて6割に達するなか、将来を担う30~49歳の中堅層は5年間で48%→30%に激減。若手にとって魅力のない、未来のない会社になった(同社年次公表資料より)。![]() |
ルネサスは、Japan社員の粗い年代構成の推移について今春まで開示していたが、近夏、2025年度の情報を追加してアップデートする際に消去し、隠ぺい(→アーカイブ)。公式サイトでは過去分の年代構成を閲覧不可にしてしまった。
高齢者ばかりが残り、中堅がどんどん辞めて入社せず「働く場として選ばれない」会社、50歳以上が6割以上を占める会社は、「組織に活力がない」「未来を担う人材が育っていない」「成長できない」ことを示す決定的な指標なので、採用で不利。都合が悪いデータ、と考えたのだろう。
呆れた〝親の総取り〟仕事をしないルネサス労組
30~49歳の中堅層が5年で2千人も激減した理由は、出入りの数字(採用数と離職数)が年代別に開示されていないため、正確には、闇の中だ。とはいえ労働者が会社を選ぶ際に共通する基準は、古今東西、「報酬」「雇用」「スキルアップできるか」が上位にくる。
同じ半導体業界では、韓国SKハイニクスが、厳しい労使交渉によって営業利益連動型(営業利益の10%を原資として配分)の報酬体系で合意。その結果、エヌヴィディア向けAI半導体ユニットの受注が伸びて業績が急伸した昨期は、従業員1人あたり平均6~7千万円超のボーナスが支払われる見通しとなった。競合となるサムスン半導体部門のボーナスも年5400万円、と報じられている。
だがグローバル企業を標榜しているはずのルネサスは、労組が機能しておらず、組合費が高いだけ。報酬どころか、雇用も守られていない。指名解雇を実質容認しており、組合員のために闘う韓国企業の労組とは真逆で、典型的なJTC御用労組のままだ。
「私は組合費を月5350円とられ続けていましたが、実質的な指名解雇に等しい退職勧奨(→1本目参照)に対して、ルネサスグループ連合本社・武蔵地区支部に相談したら、以下の塩対応だけで、いっさい何もしてくれませんでした。会社が労組を通さずに個別にやっていることだから関与しない、とのことです。これは労組なのでしょうか?」(元社員)
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平均年収が10年で160万円ダウン
ルネサスは、ボーナスを含む年間報酬を、従業員平均で749万円(2025年12月期、平均48.5歳)と開示。復活を果たしたはずの名門大企業の割には異様に低水準だ。10年前は910万円(2015年12月期、44.9歳)だったので18%も引き下げている。今期の年収は、同業韓国企業の10分の1未満。これで、働き盛りの中堅層の流出を思いとどまらせるのは、まず無理だ。
従業員を貧しくする一方で、経営者との格差だけが、とても説明がつかないくらい異様に大きくなっている。
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「ルネサスは、従業員1千人削減でコストカットして会社の利益を押し上げていますが、会社がいくら儲かろうが、従業員に利益還元される韓国企業のような算定式はありません。経営陣の報酬が上振れるだけ。2025年度の柴田社長の年間報酬は株価連動分が膨れ上がって計26億7900万円。2025年度は経営の失敗で最終赤字に転落しましたが、とても公表できないレベルの安いセベランスパッケージで社員を〝闇解雇〟してコストカットし、社員に責任を押し付ける形で株価を維持しています」(同)
■最終赤字転落の原因は柴田社長
米Wolfspeedは、パワー半導体専門メーカーで、ルネサスが柴田英利社長時代の2023年に20億ドル出資を決定。その後、同社が2025年6月に経営破綻し、ルネサスは2,366億円の損失を計上した。この影響で2025年12月期決算は518億円の最終赤字に転落した。
この経営判断の失敗を尻拭いする形になったのが、2025年の年初に明らかになった従業員5%弱(約1千人)削減計画だった。実際、自発的離職も含め、グローバルで1082人を1年で純減させた(2024年12月期末:22,711人→2025年12月期末:21,629人)。
「プロダクトエンジニア職では米国サンノゼの外国人たちがあっという間にレイオフされていました」(社員)。日本でも、パワー半導体事業のリストラで多くの社員が実質指名解雇されたが、同じ期の柴田CEOの報酬総額は26億円超で、2366億円の損失責任はいっさい問われていない。これがルネサスのガバナンスである。
「赤字でも社長が経営責任を取らず、責任のない社員を二束三文のパッケージで追い出してプライドと雇用を奪い、社員の賃金はどんどん引き下げて、社長だけが巨額の報酬を得ているのがルネサスの実態です。現場社員には夢も希望もなく、いわば《親の総取り》。だれがこんな会社で働きたいでしょうか?」(同)
実際、転職市場でニーズが高い若い世代ほど、辞めているという。
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解散となった課10人の年代、国籍、その後![]() |
「右記は、私が最後に所属していた課のメンバー10人の、組織解散後の進路です。50代の私を含め4人が会社を去りました。私以外の内訳は、20代が2人(中国人と日本人)、30代が1人(イギリス人)。若年層が、さっさと見切りをつけ、この会社を損切りしていることがわかると思います」(同)
5年で2千人も中堅層がごそっと減少した背景には、全体として半導体業界の景気がよい割には、《現場の技術者が報われない会社・稼げない会社》となっている影響が大きそうである。言語の壁が低い外国人技術者、なかでも若い半導体エンジニアなら、SKやサムスンに転職していくのは、ごく自然だろう。
『はやいとこ次決めないと』若い世代が不安に
雇用不安に加え、キャリアアップ、スキルアップ面の不安から辞めるケースもよく見るという。
「私が知る範囲では、『スキルアップできないから』と外国人技術者が辞めて行きました。頑張っていても、技術が得られる感じがない、正当な評価につながっていない、と。3人、いっぺんに自分から辞めていきました。中堅層が急速に減少している原因は、ベテラン技術者に対して無茶な辞めさせ方してるのを見て、『こんな会社いちゃいかん、明日は我が身だ、ちゃんと評価されてスキルアップできる会社に移ろう』と考えた結果だと思います」(SSC社員)
退職勧奨=評価ゼロ、ということ。どんなに仕事がデキて成果を挙げても、事業撤退に巻き込まれてポジションクローズになったら、ろくに生活補償もないまま、一方的に雇用を奪われる。危機感を持って当然だ。
「確かにこの人を雇い続けるのはお金の無駄だ――という、仕事がデキない人、仕事をしない人は、一部に実在します。そういう人が退職勧奨されるのなら、わかるのです。でも、『この人まで、辞めさせられるのか…』と周囲から驚かれるようなデキる人まで、退職勧奨されてクビになっているのが現実。
パワー半導体は3割カットするから、ポジションクローズだから、とトップダウンで一方的にやられます。これは、正当な評価とはいいがたい職場ですし、残った人が不安になるのもわかります。若い社員たちが、『はやいとこ次を決めないと』と言っていましたから」(同)
計20人のうち7人を退職勧奨「あなたのポジションはない」
表向きはポジションクローズだが、そのなかでも退職勧奨されるのは、やはり高齢者層から、なのだという。会社の本音は、人件費の高い50代以上を根こそぎリストラしたいのだ。
「10人の課のメンバーのうち、退職勧奨を受けたのは自分含め2人で、自分(52歳)は受け入れて辞め、拒否したもう1人(50代)は、予想どおり『追い出し部屋』と呼ばれているSSC(シェアード・サービス・センター)という組織に異動になってしまいました」(元社員)
同様に、一部撤退にともなって解散となった別の課でも、状況は同じだった。その課に所属していたアナログエンジニア職の50代社員は、退職勧奨を断ったところ、昨年秋にSSCへ異動となった。
「事業の一部撤退ということで、『あなたのポジションはない』と言われました。うちでは同じ課に10人ほどいましたが、5人が退職勧奨を受けました。内訳は、40代1人、50代が1人、60代の再雇用者が3人(うち技術が認められ現役並みの高年収を得ていたマスター職が2人)。コストの高い高齢者が、狙い撃ちされています。退職勧奨を受けた5人のうち、私以外の4人は退職しました。私は退職を断ったところSSCという雑務を請け負う部署へ異動させられました」(SSC社員)
つまり、この2部署合計では、計20人のエンジニアのうち、7人が退職勧奨を受けたことになる。うち5人はセベランスパッケージで年収の半分程度の割増退職金を受け取って退職。残り2人は退職勧奨を断ったところ、SSCへ異動となった。『退職か、さもなくばSSCで雑務か』という二択である。
「あなたの担当製品は撤退したので成果はない』でボーナスゼロ
SSCに異動となったエンジニアたちは、どのような処遇を受けるのか。
あるアナログエンジニア(50代)の最初の仕事は、学生イベント向けの雑務や、入社式の会場設営だった。たとえば以下である。
・『Summer Collaboration Day '25』@多目的ホール/会場準備、飲み物開封設置
・内定式(前日)@大会議室/会場準備
・内定式(当日)@多目的ホール/懇親会準備、会場片付け
以下のような案内に応じて、ベテランの元エンジニアたちを送り込み、会場設営をやらせる。客観的にみて、かなり分かりやすいパワハラ(過少な要求)だ。まるで自治体の〝シルバー人材派遣センター〟である。
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「2026年は192人の新卒社員が入社しました。我々には仕事を与えず、新人を採って、その新人の入社式の会場設営を我々にさせるデリカシーの無さにも腹が立ちます」(同)
新入社員たちは、自分が内定式や入社式で座る椅子を準備している人が、同じく30年ほど前に新卒入社した50代の元技術者たちだとは、想像だにしていないだろう。正社員の椅子を譲れ――という会社からのメッセージのつもりなのかもしれないが、やらされる側の気持ちを逆撫でする陰湿なパワハラ、としか言いようがない。
パワー半導体の一部撤退にともなって追い出し部屋(SSC)に送り込まれた社員たちは、社内スポットワーカー、何でも屋みたいな扱いとなっている。たとえば、インフルエンザ予防接種の準備作業もやる。
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直前まで、パワー半導体(EV向けコンタクタドライバー)の開発プロジェクトで量産直前まで第一線で働いていたアナログ半導体のエンジニアに、今どき学生バイトでもやらないような椅子を並べる単純業務に就かせる。正真正銘の、紛うことなき「追い出し部屋」といってよい。
「SSCは、等級が一番下の『A等級』の業務のみの部署である、と説明され、私は異動前がD等級でしたが、『毎年、等級を1等級ずつ下げてA等級まで落とす』と言われました。異動直後に、まずDからCに突然、下げられました。
SSCの上長からは、『現状、SSCではA等級相当の業務しかアサインできないことは、何度も説明した通り』 『貴方の担当製品は撤退したので成果はありません』と言われ、今年3月支給のボーナスをゼロにされました。自動車向けパワー半導体の撤退でSSCに異動させられた技術者たちは、皆、同じめに遭ってボーナスゼロです。異動前と比べ、年収ベースで200万円程度も減収となりました」(同)
なかには、『異動は受け入れられない』『D等級の技術者にA等級のバックオフィス業務を担当させることはパワハラであって受け入られない』と、労組や人事(HR)に伝え、意義を申し立てた社員もいたが、HRも組合も何ら動かず、1年が経過したということだ。
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A等級=ヒラ社員レベル![]() |
A等級というのは、新入社員またはそれ以下のレベルの社員の報酬グレードである(右記)。
こうした虐待やイジメの話は、社内ですぐに知れ渡る。経営の失敗で事業から一部撤退し、業務がなくなると、担当していた社員を削減するため、年収の半分程度の割増で退職勧奨し、応じなければSSCに異動して年収200万円カットーー。
実際に責任があるのは経営者だが、責任をとらされるのは末端社員だけで、社長は株価を維持して26億円をゲットするという、なんとも理不尽でやるせない、資本主義の欠点を凝縮した末路のような地獄の風景が、そこにはある。
追い出し部屋への異動は、客観的にみて『見せしめ』であるが、これを黙認しているルネサス労組は、経営側の手下というほかない。「労組は、パワハラやセクハラについては対処する姿勢を見せるのですが、人事異動・評価・給料カットについては全く動かず、完全に『御用労組』といってよいです」(同)。まさに典型的な〝闘わないJTC労組〟である。
「A等級業務しかない」SSCの実態
この、社員から「追い出し部屋」とみられているSSCとは、どのような組織なのか。
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〝追い出し部屋〟の組織図

追い出し部屋(SSC)での行動予定表。メール室(宅急便受け入れ業務)や、BYSN=コーヒー焙煎会社への出勤など。WFH(ワーク・フロム・ホーム)=テレワーク。

三井住友トラスト総合サービスへの出向スキーム

パソナ『セーフプレースメント』(在籍しながら転職活動させて転籍させるスキーム)

産業雇用安定センターによる転職活動を勧められる

SSCで紹介される大和ライフネクストのマンション管理人業務
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- 2026 SCC方針
- パソナ『セーフプレースメント(在籍型転職活動)』2025年9月
- 三井住友トラスト総合サービス(株)『社外出向』2026年1月
- 大和ライフネクスト(マンションの管理人業務)
- ルネサス人口構成2025年度







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