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転職4回、39歳で5社内定者が語る 「35才限界説はウソ」

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日産自動車のキャリアコース(社内資料より)
 私は複数の自動車メーカーなどを渡り歩き、もうすぐ40歳になりますが、転職活動で内定を5ついただき、おそらくは最後になるであろう転職先を決めたところです。20代30代の人たちにとって参考になればと思い、これまで働いた4社での経験や、就職・転職時における会社選びの考え方、ダメな人材紹介会社の見分け方や活用法などについて、お伝えしようと思います。
Digest
  • ディーゼルに照準
  • 年収一律7%カット
  • 次を決めずに辞めたのは失敗
  • 「キミはいま、何をやっているんだね?」 ズブズブ三菱ふそう
  • メールで「ドクター」を抜くだけで不機嫌に
  • 日産自動車へ 想定外のことが続々
  • 変動ボーナス込みの年収提示に騙されるな!
  • 転職35歳限界説はウソ
  • 若いうちは営業・購買なら外資、設計なら日本企業
  • 小規模の人材紹介会社ほどカルチャーに詳しい
  • 若いキャリアアドバイザーは役に立たない
  • 人材紹介会社の見分け方

ディーゼルに照準

大学は私大理系で化学を専攻していました。それで単純に好きなモノを扱う仕事をしたい、ということで自動車メーカーを考えました。そのなかでも、どこが強みとなる技術を持っているかを考えて、ディーゼルエンジンだと思ったんです。

ディーゼルはガソリンと比べても熱効率がよく、揮発性が少ないから安全性も高い。車だけでなく建設機械や船など、輸送用機器全般や離島の発電システムにも使われて用途が広い。これに関われる事は、自分のキャリアとしても、活躍の幅が広がると思った。

そこでディーゼルエンジンに強い、ということを売りにしていたいすゞ自動車を選びました。たまたま親がバス関連の仕事をやっており、家にそういった本があったので知っていた。ディーゼルというポイントとなる技術を持っている会社を選んだことが、後のキャリアに役立ちました。

入社後はまず技術営業を4年ほどやり、次に設計に異動して9年。つまり計13年いました。営業と設計の両方を若い段階で経験できたのはよかった。これは自分の意志を上司との面談で伝え動けた結果です。

最近、転職の面接をしていると、技術営業と設計の経験が見られているな、と思うことが多い。図面を読めてモノのつくり方が分かり、さらに営業の経験もある。両方できるというのが、キャリアとしては強いですね。

それから最後の数年は設計の中で、購買業務も経験した。外部企業からモノを購入する際に、技術者の立場から図面を見て、価格に見合った適正なものかを判断し、交渉する仕事です。様々な取引先企業との窓口役なので、いろんな会社のモノ造りの現場を見る経験ができました。

年収一律7%カット

キャリアとしては悪くなかったのですが、入社13年目でも年収が600万円ほどと、収入面がネックでした。当時はちょうど経営不振のまっただなかで、約1万人いた従業員のうち、リストラで4千人が去っていった時期でした。

2001年8月に、第1回目の早期退職優遇の募集がかかりました。このときは、退職金の割り増しによって、当時の自分で800万円ほどになるという条件でした。とりあえず応募を見送ったら、翌2002年8月にも追加募集がかかった。2回目は条件が悪くなり、退職金が600万円くらいだと言われました。自分は応募しませんでした。

結局、こうして約4千人をリストラしても、2002年終わりから2003年にかけて株価50円割れが続き、経営危機は続きます。会社に残った人たちも、年収ベースで一律7%カットという措置が決まり、仕事の負荷が増えたことや、自分の意思に反する度重なる部署の移動に耐えかねた私は結局、2003年5月、転職先が決まらないまま、辞めることにしました。

次を決めずに辞めたのは失敗

当時は残業も多く、勤務地が藤沢工場(神奈川県藤沢市)ということで、面接のスケジュール調整が難しいこと、休日をとれなかったこともありましたが、今思うと次を決めずに辞めたのは失敗でした。やはり辞めてしまうと足もとを見られる。立場が弱くなり交渉で不利なのです。

ちょうど会社を辞めたころの2003年5月、サイト上で見つけて、インテリジェンスの年収査定というのをやりました。すると当時は年収カットもあって500万円台だったのですが、市場価値では700万円だという。これも転職する後押しとなりました。

それでインテリジェンス、リクルートエイブリック(現在のリクルートエージェント)など10社ほどの人材紹介会社に登録して、キャリアアドバイザーという人たちと面談することになりました。

当時は35歳だったのですが、先述した先の大手人材紹介会社2社からは「年齢的に同じ自動車業界以外の転職は厳しいですね」と言われ、部品メーカー数社、富士重工、日産自動車の紹介を受けました。

面談時、紹介会社に提出した自分の履歴書・職務経歴書をキャリアアドバイザーに見てもらいながら、こちらの希望条件を伝えた後、これらの会社を紹介されたのです。

ただし求人内容を見ると、自分のこれまでの経験やどこが強みとなるのか、という事を理解してないように感じました。自動車メーカーに在籍していた=同じ業界でしか可能性がない、といった単純な考えだったことと、ディーゼルエンジンに関わっていたのに、ブレーキ、シートの開発など全く知識がないものまで紹介する。

これで、人材紹介会社に頼りっきりではダメだと考え、並行して個人でもリクナビNEXTやエンジャパンに登録し、独自に求人を探すことにしました。

また、中小の人材紹介会社には、大手にはない外資系のレアな案件もあり、

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日産のキャリアパス

日産の賃金規定

日産の家族手当に関する規定。やはり大手は充実している

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通りすがり2010/03/02 13:19
liquid2008/06/01 16:10
串坊主2008/02/01 02:51
solid2008/02/01 02:51
大事な事2008/02/01 02:51
求職中2008/02/01 02:51
棚卸は常に2008/02/01 02:51
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