「押し紙」率7割!老舗販売店経営者が直言「毎日新聞は癌末期」
写真右が高屋肇さん。昨年の毎日懇話会には、コメンテーターの岸井成格(写真左)さんも駆けつけた。「押し紙」問題を解決するためには、著名な識者がおおやけの場で
この問題を積極的に指摘することも大切だ。 |
販売店へ搬入される新聞の部数は1780部で、そのうち実際に配達される部数はわずかに453部だった。実に1327部もの新聞が店に余っていた。
これは毎日新聞・豊中販売所(大阪府豊中市)における2007年6月度のデータである。わたしが入手した毎日新聞・販売店における部数内訳の最新情報である。
毎日新聞の「押し紙」。写真は高屋さんから提供されたもの。 |
日本全国にある約2万店の新聞販売店に、毎朝、搬入される朝刊の部数は約4500万部。しかし、これら4500万部の新聞がすべて配達されているわけではない。新聞社が販売店に対して、ノルマ部数として買い取りを強制している新聞、「押し紙」があるからだ。豊中販売所の場合、搬入される新聞の実に75%もが「押し紙」だった。
もうひとつ最新の「押し紙」データを紹介しよう。豊中販売所と同じ今年6月におけるデータで、毎日新聞・蛍ヶ池販売所(大阪府豊中市)のものである。
それによると搬入部数は2320部で、実配部数は695である。これら2つの数字の差異にあたる「押し紙」は、1625部である。「押し紙」率は70%とやはり高い。
新聞社経営の健全度を測るひとつの目安は、「押し紙」率である。わたしは、 全国平均で3割から4割ぐらいが「押し紙」になっているのではないかと推定するが、ここで紹介した毎日新聞の二つの店では、なんと7割を超えている。
ちなみにこれら2店における今年1月から6月における新聞部数の月別比較データは、次のとおりである。7割超という「押し紙」率が決して、単月の例外的なものではないことが読みとれるだろう。
《豊中販売所》月/分類 | 送り部数 | 実配部数 | 「押し紙」部数 |
---|---|---|---|
1月 | 1790 | 450 | 1340 |
2月 | 1780 | 455 | 1325 |
3月 | 1780 | 450 | 1330 |
4月 | 1790 | 442 | 1348 |
5月 | 1780 | 447 | 1333 |
6月 | 1780 | 453 | 1327 |
《蛍ヶ池販売所》
月/分類 | 送り部数 | 実配部数 | 「押し紙」部数 |
---|---|---|---|
1月 | 2340 | 699 | 1641 |
2月 | 2320 | 695 | 1625 |
3月 | 2320 | 694 | 1626 |
4月 | 2340 | 692 | 1648 |
5月 | 2320 | 693 | 1627 |
6月 | 2320 | 695 | 1625 |
これら2つの販売店を経営していたのは、関西地区の毎日懇話会(毎日新聞販売店組織において役職経験のある販売店主の集まり)の名誉会員・高屋肇さんである。「押し紙」について、高屋さんは次のように話している。
「ここ10年ぐらいで急激に『押し紙』が増えました。昔から『押し紙』はありましたが、経済状況が良好な時代には、営業努力でそれを実配部数に変えることができました。しかし、現在はビジネス環境が変わったうえに、新聞の情報に頼らない人が激増しています。
正直なところ、新聞が必需品になっているのは50代と60代の世代だけではありませんか。大企業に勤めている人も、新聞よりもインターネットで情報を収集することが多いようです」
新聞の購読者が激減しているのに、販売店への新聞の送り部数が調整されることはなかった。その結果、どんどん配達されない新聞が膨れあがり、「押し紙」率が7割を超えたのである。
高屋さんが経営していたこれら2店では、「押し紙」の赤字は、補助金を差し引いても、150万円から200万円ぐらいになっていた。その一部は折込チラシの水増しによるチラシ収入で相殺してきたが、インターネットなどの影響でチラシが減ってくると、それも難しくなった。そして6月末をもって、高屋さんは経営を断念したのである。50年を超える販売店経営に終止符を打ったのである。
◇第2の危機--金銭への異常な執着毎日新聞社は、環境保全のために、モッタイナイ・キャンペーンを展開してきた。しかし、「押し紙」政策とキャンペーンは矛盾している。 |
「押し紙」の実態を検討するだけでも、毎日新聞社の経営は異常の一言に尽きる。癌の末期に等しい。「押し紙」商法に嫌気がさした高屋さんは、何度も販売局に改善を申し入れた。
これに対して販売局の答えはまことに奇妙なものだったという。普通の企業ではとても通用しないレベルの回答だった。
「それは感性の違いですな」
そこで高屋さんは、こんなふうに問うた。
「毎日新聞社の感性というのは、盗人のようなことをやることで、それを批判するぼくの感性がおかしいということか?」
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毎日新聞・豊中販売所における2003年から2006年までの新聞部数の(月別)内訳。「注文部数(C)」は、予備紙として必要とされる実配部数の2%を加えた部数。
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もう無くなるのかと思うと名残惜しい気もするね。合掌。
「押し紙」率7割!老舗販売店経営者が直言「毎日新聞は癌末期」
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読者コメント
なんだか一方的に販売店は被害者みたいな書き方をされていますが違いますよ。販売店は折り込み広告が減って割りに合わなくなったから訴えてる次第で、どの販売店も押しを足した分の広告を出さなければ全部地域に折り込みません。黒いのは販売店も一緒です。
大手新聞社の中でも毎日は一番中身がなく読む価値がない新聞だと思う。何度か読んでみたが、ページ数は少ないし、読んでても何も伝わってこない。カスみたいな新聞だという印象を持った
正確に言えば、会社が読者の中心となってる店です。
日経だってこの空前の不況で部数が下がってる店はありますよ。会社を客に持ってる店なんかそうですよ。
未曾有の中には色々あります。販売店は零細企業の集団です。本社もしんどい。良く分かります。私自身。これからの判断に苦慮しています。
皆さんご無沙汰しています。100年に1度の経済危機に直面しています。私自身35年の販売店経営の中で初めて経験する未曾有の事態です。
昨日A新聞販売店所長が10年勤続されて辞めました。今回このサイトを読むのも初めてです。すごく関心があり早速登録しました。
若い所長(53歳)はやはり押し紙等の問題があり辞めたのだろうか。因みに小生はA新聞店でバイトをやっているものです。
新聞が売れなくなったのは、テレビの視聴率が下がったのと同様『信頼性』が落ちているからだと思います。
報道しない、あるいは隠す、印象操作など平然と行なわれていることに驚いています。
詳細で理路整然としたニュースは読みたい人が亡くなるわけでは在りません。まずは、報道姿勢を変えてください。
もう新聞はだめだ。
このままではどこも生き残れまい。
収支報告を見る限り、まずは毎日だろう。
新聞崩壊は2010年と見る。
紙産業が衰退することはないでしょう。
ただ活字媒体は電子化が進むでしょうね。
サンケイもIphoneでコンテンツを提供するわけですし。
文庫本サイズの本はもう売れていません。出版不況は本物です。
私は活字文化が衰退するとは思いません。新聞・雑誌は売れ行きが悪いですが、文庫本サイズの本は結構買っていく人が多いです。新聞が魅力的なものでないのが問題なのでは?日経は、不況下でも部数を伸ばしていると聞きましたし。五大紙を図書館で見ますが、毎日が一番内容・ページ数が薄いです。産経よりもお粗末。そんな新聞に未来があると思いますか。
オトチャンさん。人の不幸がうまいとかそういうわけじゃないでしょう。謝ればすむ問題なのに、隠蔽して記者会見もせずに、のうのうと新聞を刷り続けてることに問題がありませんか?普通の企業だったら糾弾されるのに、メディアはこういうところが横柄なんです。普通の人だったら潰れてほしいと思うのも無理ないでしょう。
活字文化と毎日新聞は一体不可分ではありません。
新聞であるという理由だけで毎日を救う理由にはなりません。沈んでもらいましょう。
販売店の方に、店を閉める前には裁判を、過剰な納金は返してもらいましょう。
そんなに人の不幸が面白いの匿名さん。僕自身活字文化に危惧をしているのに。さらに活字文化が衰退していくのを皆さんで考えて行きましょよ。
毎日新聞は、読売や日経より存在が曖昧なので読まれなくなるでしょうね。しかも、変態記事の報道で、ネットをやっている人は敬遠するでしょう。朝日の次につぶれて欲しいメディアです。
変態記事のおかげで部数が減ってますね。このペースで減って潰れてほしい。
TBSも捏造問題が近年多いし、毎日は変態記事を何年も連載するし、碌な系列じゃないな。
店主は職が無くなったら大変だろうけど、さっさと潰れてください。
日本国民にとって迷惑です。
毎日新聞は元気ですよ、テレビ面の大文字でさらに他社を引き離してます。購読者が一番の評価をしてくれています。頑張れ毎日新聞。
ただでさえ、購読者が減っているのに、今回の件で確実に毎日新聞は破綻への道をたどっていると思います。上層部が意地を張って、会社を潰すというとてつもない愚行を行っている。今からでも遅くない。全面訂正、全面謝罪すべきであり、今回の謝罪のような原因も責任の所在も曖昧な謝罪のみで終わらすべきでないと思う。
オリンピックで日の丸の揚がるのに涙するのに卒業式に抗議する神経はなぜなのかな。
それを本来見ているWEB版の海外の人にではなく、内輪の日本語版毎日新聞にしか載せなかったのは明らかに誤解をそのままにして置きたいという毎日新聞の意図があったとみて当たり前ではありませんか
訂正はなされていませんよ、表現がまずかったとしか書いていません。その上女性が怒っているから女性の目線でと女性を編集長に据えとけでは馬鹿にしてるとしかいいようがないではありませんか?
問題なのは紙面版でも3-6年間+WEB版でも7年の合計10年以上もの間ノーチェックで日本の女性は淫乱、日本人はバカンスに海外で子供を撃ち殺し、人身売買をすると人権侵害を永遠と流し続けたことです。
毎日新聞はきちっと訂正し検証記事も掲載しています。なにが不買運動ですか。他紙に紙面は負けてませんよ、実際の紙面を見て判断してください。確かに販売部数では、読、朝には全国では負けていますが。大阪では負けていないですよ。それは代々の偉大な店主があるのです。それが大毎精神です。
オトチャンへ
英字新聞の捏造記事は、毎日新聞の「訂正」がなければ、「毎日新聞が潰れること」のみが、海外に対する唯一の訂正報道になるので、不買運動が起こっているのではないでしょうか
噂では朝日新聞も押し紙が増えて発行部数800万のうち実売が450万程度と聞きました。俺が若いころはみんな朝日新聞とってたけどね。時代の変化かな。
「開かれた新聞」委員会委員とかいう変態新聞の男妾が言う「ネットアジテーションによる暴動にも似た様相」で実売がまたどれだけ激減するのか興味深いw
実売だけなら200万部を割り込んでいる変態新聞が今回の報道テロの露見で一気に100万部の大台割れもあり得る。西山事件よりも深刻な変態事件、二度目の倒産も間近だよね
仕事柄、複数の新聞を取って読み比べておりますが、はっきり言って、政治的な思想誘導色が強すぎます。
情報は素早く、正確に、ありのまま伝えることが基本なはずです。
NKは社の担当から即売(駅やコンビニ)を増やせと言われている。増やした結果、売れ残りが増えただけ。Mは系列スポーツ紙や地方紙とセットで配られたり(料金は1紙分)完全に無料で配られることも。
押し紙って、スポンサーに対する詐欺ですよね。
企業の広報担当の方、「花王ショック」ってご存知ですか?
その昔(と言っても10年ほど前)勤めていた職場では、ABC調査の前になると慌てて順路帳の改竄をしては部数の偽装をしていました。契約管理用パソコンのデータも、二重に作ったりしていましたよ。折込広告費の詐取ですよ。食品の偽装を笑えませんね。
「押し紙」なるものを始めて聞きました。一般の新聞やTVでは、この様な問題を取り上げないんですねぇ。毎日新聞はインターネット英語版において日本人を侮蔑する内容を長年に渡り流し続けたりと、本当に社会のガンですよ。
現役の店主さん、貴店の具体的な数字を下さい。ものすごく意味のある投稿になります。豊中市の実配部数にこだわる方、何の計算をしているんですか。市内には10店舗以上あります。はるか昔、薄過ぎる夕刊を誤って100部以上余計に配達へ持ち出したことがありました。押し紙のおかげで同僚に迷惑を掛けずにすみました。ウブな奨学生でした。
4年ほど前の話です(本紙は朝日新聞です)。朝日と毎日では公称発行部数が毎日400万部、朝日800万部で朝日の半分程度ですが、豊中市は人口はうちより4倍ほどある市なので、仮に宅配地域が豊中市(ほぼ)全域とすれば、実配部数1150は明らかに少ないと思います。
少し前にも書かれていますが、実配部数が少なすぎでは?これ、宅配地域は豊中市全域ですか?私が以前いた販売店では、豊中市の1/4ほどの人口(宅配地域は市内ほぼ全域)で、本紙の実配部数は3500ぐらいありましたよ。
誰一人幸せにしない新聞。
多くの人を傷つけ、不幸にするだけの新聞。
販売店と日本人の名誉を犠牲にして、ジャーナリストごっこを続けるのはもう止めにしませんか?
提示の部数の半分しか販売店に渡さなくても十分行き渡るってこと。
印刷部数が足らないからといっておけばOK
その差が販売店と代理店の利益になるだけだからね
会社で新聞折込広告を入れてるのですが、配達店から提示される部数表も嘘ということになるのでしょうか。だとしたら大問題です。
新聞配達店に補助金が出てると知って驚いています。
配られる事のない新聞を無駄に印刷し、運送し、資源とエネルギーの無駄遣いをしてるんですね。
そして、その穴埋めを国民の税金でしてると。
信じられない業界ですね。
英語版の記事については責任者は退社すべきです。そして英語での閉鎖理由をもっと誠実におこなうべきです。海外にむけて日本についてのいったい何を配信し続けていたのか、女性としても驚くばかりの内容ですが、皇室に対しての侮辱は許せません。なによりも誰もあの後の毎日新聞のとった対応に納得してないどころか、怒りと不信感は増大するばかりです。
オトちゃんさんへ
英字版の記事を読むのは主に外国人ではないでしょうか。「女性を軽視しないで下さい」とコメントされていますが、ここではなく、対日本人でもなく、毎日英字版を読むような方々(外国人)へ大きな声で宣言して欲しいです。陳謝は入りません、訂正と報告が欲しいんです。
英字版の件は陳謝するが、日本人にも自尊心がある。あたかもこの記事だけで、女性を軽視しないで下さい。私ども販売店も記事内容にも常に目をひからせて、担当社員とともに、紙面つくりに参加しております。これからの紙面を見ていただき、いつまでも読者と共に歩む毎日新聞を目指します。
毎日新聞英字版が垂れ流していた記事の一部まとめ
■日本人の若い女性はファーストフードを食べると性的狂乱状態になる
■日本人主婦は皆コインランドリーに附属のコインシャワーで売春している
■日本のティーンたちはバイアグラを使ってウサギのようにセックスをする
■日本では小学生の売春婦にも仕事がある
■日本人女性の55%は、出会ったその日に男と寝る。
毎日新聞は元気ですよ。4月の定期人事異動でも人材が販売にも刺激をあたえてまさにパワフルです。私も元気をもらい。良い紙面の毎日新聞を売りまくります。
黒藪さん、新年明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願い申し上げます。確かに新聞販売店の経営は苦しいです、それは他業種の店も同じではないですか、毎日新聞が癌末期だけですか、批判はいいです、しかしまともにしている、店主もいるのです。コンビ二ストアの中身は我々以上ですよ
オトちゃんに賛成です。販売店主に全く責任がないと言える残紙とはとても思えません。店主は何をしてきたのか。現役で頑張ってる人もいるんです。そのような人間にとってまるで全ての販売店にこのような量の押紙があるかのような記事はご勘弁願いたい。業界の価値が下がる。
黒藪さん、現役の店主です、あなたが見てあの実配紙数におかしいと思うところはありませんか。押し紙と言うより店主は何を今まで何をしてきたのですか。
黒藪さんの著書はすべて読みました。しかし私もこの業界に30年強になりますが黒藪さんの誤解されている部分があります。高屋さんは先輩ですがこの業界で一つタブーがあります。それは役に付くのは短期間で終わる事です。役に付いて販売がおろそかになり。自分を失うのです。役を持つた事で偉くなったと思い込みが生じて店がおろそかになり。結果廃業となるのです。私は現在も店主です。
わたしは新聞は取っていません。日本の新聞は、体制よりの御用報道ばかりで、読むに値しない。ルモンド・ディプロマティーク日本版とか、貴誌のようなメディアに、いずれ読者が雪崩を打って移動するでしょう。日本の新聞は、すでに死んでいるゾンビみたいなものです。意味のない情報にカネを払うのは、もったいないですしね。
写真にある新聞は、一ヶ月分ですか。原価は、社員の給与及び賞与は、休日は、競争経費は、50年の経営で出来た資産は、
最新情報・速報 読売は、20日からYC久留米文化センター前店への「押し紙」約1000部の搬入を中止しました。これでYC大牟田中央、YC大牟田明治に続いて3店が、「押し紙」排除に成功しました。
下記の訂正:(誤)期限の20日も(正)期限の19日も
速報:YC久留米文化センター前の「押し紙」問題。定数2010部のうち、997部の「押し紙」を排除するように弁護団が読売に申し入れていましたが、期限の20日も、997部の「押し紙」が送られてきました。これは特殊指定の違反です。
何のかんの言って世論を作っているのは新聞社を頂点としたマスコミだから、この問題も闇に葬られるよ。再販制度の改正が持ち上がった時も、普段振りかざしている社会正義と全く逆の論説を張って握りつぶしたでしょ。まあ記者の一部は多少なりとも良心の呵責は感じたと思いたいけどね。サンゴ落書き事件と同じく、一社だけを悪者にして他の新聞社に叩かせれば何とかなるかもね。
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