プリウス、ハリアー、エスティマ…トヨタ向けで急成長の下請けに材料偽装の疑い 現役社員告発
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材料偽装疑惑が発覚した大野精工の加茂第一工場。トヨタのプリウスの部品も製造している。 |
材料偽装の疑惑が発覚したのは、新潟県新潟市に本社のある大野精工株式会社。
トランスミッションやブレーキ部品などを製造する自動車部品メーカーで、年間の売上高は100億円を超え、7年連続2桁の伸びを示す地元の優良企業だ。
主要な取引先は、30年来の得意先である日産自動車系の臼井国際産業をはじめ、デンソー、アイシン・エイ・ダブリュなどだが、1999年からはトヨタへの部品提供を開始し、プリウス、ハリアー、エスティマなどの主要部品を直接納入している。大野精工のリクルート用のサイトでは、トップページにトヨタ車に使われる部品の紹介を載せている。
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大野精工のリクルート用サイトのトップページには、「トヨタが認めた大野精工の技術」としてトヨタ車に提供している部品を詳しく紹介![]() |
トヨタ、ダイハツとの直接取引が増えるとともに、大野精工は大規模な設備投資を繰り返してきた。現在、本社には第1~11工場まであり、敷地内に第12工場を建設している。また、新潟市に隣接する加茂市にも加茂第一・第二工場が稼動している。
この加茂第一工場で、昨年の夏頃に材料偽装が行われた疑いがあるという。
◇食品偽装のニュースから材料偽装の疑いを抱く
情報を寄せたのは、大野精工社員のAさん。
問題の製品は「ノーズピース」という名称で、ステアリング部分の部品だという。
Aさんによれば、ノーズピースがどこの自動車メーカーの部品に使われているかは不明だが、ノーズピースの納入先はNSKステアリングシステムズの群馬県前橋市にある総社工場だという。
その親会社である日本精工の朝香聖一社長は、トヨタ自動車に部品や車体を供給するサプライヤーの連合である「協豊会」の会長を務めている。大野精工は、まさにトヨタ車を構成する部品の中核を担っている、ということだ。
Aさんが材料偽装の疑いを抱いているのは、昨年の6月から8月頃に製造された部品だが、偽装を疑うようになったのは今年に入ってからだという。
「最近のニュースで、いろいろな食品の偽造が話題になっていたので、それを見ていて、もしかしたら、ウチの会社で行われていたことも偽装だったのではないか、と考えるようになりました
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製造ロット記録表1・2材料偽装疑惑の根拠となる製造ロット記録表。「ノーズピース」という部品の2007年6月から8月にかけての全工程の記録表。「6/28②圧造ロットBL-395熱処理ロットG-26」の備考欄に「O&K素材」とあるのが、「杉田材」と呼ばれる通常の素材とは異なる素材であることを示している。
熱処理作業指示書の見本。「O&K素材」が使用された際には、中央右側にある「注意事項(赤字で記入)」欄に「オーアンドケー素材(O&K素材)」と記入されていたという。この指示書は通常の素材を使用したもののため、「注意事項」欄は空白になっている。
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読者コメント
納入先も中国製のエンジンを高級車に載せて購入者には告知してない。 一番の要の動力源なのに
火のない所に煙はたたない
どこの部品で役割・強度についての資料が無いと、単なる当てこすりの記事だよ、内部告発と言うのなら、信憑性の有る記事をお願いしますよ
時価総額も17兆3千億で総資産が32兆で有利子負債が12兆ぐらいあるからそんなのん気なこといってられないじゃないかな全社員の退職金と給料だけでもすごいよ株主と銀行もだからすごい金額だよ
大変と言っても、利益が減るだけ。車が1台も売れずに事業活動を一切行わずとも数年間は従業員を養っていけるだけの財力があります。もちろん、トヨタがそんな甘い対応をするはずもありませんが。
本当に大変なのは、下請けや取引先の皆様ですよ。
その通りアナルさん仕事も恋も生活も勝負事は多少の余裕ないと勝てないトヨタ終了だな下請けとトヨタの従業員悲惨だなこれから大変だ
業績いい時もぎりぎりまで原価低減してきたから原油が上って原価も高くなりもう余裕がないから偽装かリストラか国内生産やめるかしかないトヨタ式ダメなところだよでもトヨタ式はいいところもたくさんあって理にかなってるでも悪い所はいい所何倍も修正しないとダメだね愛知の人間は外の世界見て考えないね成長終ったね
社員の告発だから、決定的だろうね。
メーカー向けの部品であり、どうしようが勝手だが、何処の部品なの、安全性に問題有りなの?肝心な点だよ
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