古川琢也記者のプロフィール
最終更新日 : 2022/10/17

古川琢也
- 性別男性
- メールアドレスdonquixote@mth.biglobe.ne.jp
- 生年月--
- その他連絡先--
- 住所東京都
- SNS--
- 職業メディア関係者
経歴/コメントなど
1976年生のルポライター。
著書に『ブラック企業完全対策マニュアル』(晋遊舎新書)、『セブン-イレブンの正体』(金曜日 週刊金曜日取材班との共著)、『大震災でネットはどう使われたか』(洋泉社、杉本古関氏ほかとの共著)など。
2012年より「ブラック企業大賞」実行委員。
古川琢也の記事一覧
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勉強会「嫌がらせ訴訟に屈しない取材・執筆・編集とは」――コイツだけは触るのはやめておこう、と思わせよう(寺澤有)1月8日、過去に「平沢勝栄事件」「武富士事件」「福田君事件」と3度の仮処分申請を受け勝っているジャーナリストの寺澤有氏を講師に迎え、取材に一切応じず記事にしたら即提訴して口止めを図るといった、裁判制度を悪用した「嫌がらせ訴訟」に屈しない取材・執筆・編集の手法について、常連執筆陣で勉強会を開催した。寺澤氏によれば、①仮処分の初期段階は裁判官1人による短期間の判断となるため第一印象と担当裁判官個人の思想信条に大きく左右される、②裁判官の旧態依然とした体質と偏見で紙メディアに比べネットは記事の公共性が認められにくい、③寺澤氏がそうしてきたように、当初より仮処分申請を受ける前提で裏付けある記事を書き、裁判中も次々と書き続けることで『こいつだけは触るのはやめておこう』と思わせることが重要、という。ジャーナリストの必修事項ともいえる貴重な講義のポイントをまとめた。2014/01/14
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自費出版の日本文学館、コンテスト受賞者の6割超を捏造して発表 会社側も疑惑認める自費出版最大手・文芸社と一体的関係にある、日本文学館。違法な電話勧誘などで9月に消費者庁から3ヶ月の業務停止命令を受けたばかりだが、新たに、コンテストの受賞者を大量に捏造していたことが発覚した。筆者が入手した同社の賞金支払記録と、同社が賞金を支払ったと発表した入賞者(148人)を照合すると、2010年1月20日~12年8月31日までの約2年半の間に、少なくとも6割にあたる90人(作品)に対し、計450万円以上が支払われていなかった。これら氏名や作品は捏造とみられる。内部告発者も「上司から『あれは全部架空だ』と言われた」と証言。さらに、事実解明を賞罰委員会に申し立てた社員に対し、管理職が「すでに関係者を処分した」と断言する録音も入手した。そして本日、筆者の質問状に対し、会社側もFAXでこれを認めた。年間30回以上も文学賞コンテストを開催し、営業の標的となる作家志望者らの連絡先を大量に集めていたが、受賞者の大半は実在せず――“捏造コンテスト”の実態を報告する。2013/10/10
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休日が受験勉強に消えるID社の強制“自己研鑚” ITエンジニアを追い詰める“資格ハラスメント”の実態合格率10~20%台と難関ながら実用性については疑問の声も多い、IT技術者のための国家試験「情報技術者試験」。特定派遣業を営むIT企業「インフォメーション・ディベロプメント」(JASDAQ上場)では2012年11月、「社員の自己啓発」を建前に、この資格取得を人事制度に導入した。受験番号の会社への報告まで求められ、試験に合格できなければ降格となり、受かるための対策コース受講費や受験料も全額、社員の自腹。180~200時間を要する試験勉強は、あくまで業務時間外に行うべし――。こうした一方的な命令によって、社員たちは土日祝日も受験勉強に追い立てられ、疲弊しきっているという。「賃金も下がって蓄えもできない。辞めるに辞められず、地獄のような状況」と嘆く同社の現役社員に、シカハラ(資格ハラスメント)の実態を聞いた。2013/07/25
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”追い出し部屋”の文芸社、今度は労務管理部長が“個人”で、ツイッターやウェブサイトが名誉棄損と内部告発者を提訴自費出版最大手の文芸社から退職強要を受け、地下倉庫にある“追い出し部屋”への異動を命じられた小川秀朗さんは、「東京管理職ユニオン文芸社支部」を結成、団体交渉やメディアへの露出を通じて抵抗を続けた結果、労働審判の第1回期日が迫った6月27日、ようやく地下倉庫から脱出した。だが安堵する暇もなく、今度は組合ウェブサイトやツイッター書き込みの内容が名誉毀損だとして300万円を請求する訴訟を、何の事前要求もなく起こされた。訴えたのは会社ではなく、小川さんの出向先である日本文学館の労務管理担当部長個人。だがこれまでの経緯から、小川さんへの報復と組合活動萎縮を目的として、会社がこの部長を都合の良い“弾除け”に活用した疑いは拭えない。訴状の内容および文芸社、日本文学館への取材、さらには原告の管理部長への直撃取材をもとに、真相に迫る。(訴状はPDFダウンロード可)2013/07/12
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「タイで不法就労を強要された」 中途採用の現役社員が証言する100円ショップ・ダイソーのブラックな内情メガバンク勤務や有名企業の海外法人社長などの経験を買われて、2011年4月にタイ現地法人の「最高責任者」としてダイソーに採用された山中孝治さん(仮名・52歳)。だが入社後、“ダイソーのカルチャーを学ぶ研修”と称して課されたのは、週6日・1日11時間超の肉体労働だった。さらに、タイの100%子会社に赴任後は、「コンプライアンスを改善したい」と宣言したことが仇となり、「海外研修費」名目で私的な宴会費用を落とすなど、本体から独立して現法の経理を仕切っていた現地2トップ(顧問と取締役)と対立。重要な仕事から遠ざけられ、就労ビザなしでの不法就労を無理強いされた。「違反が発覚すれば逮捕され、もう一生タイでは働けなくなる…」。恐怖に苛まれた末に適応障害となり、現在は自宅療養中の山中さんに、社員の仕事人生を平気で踏みにじるダイソーの内情を聞いた。2013/05/19
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「廃棄原稿を入力しろ」 現役社員が語る文芸社“追い出し部屋”の手口自費出版最大手で、ベストセラー血液型別『自分の説明書』シリーズでも知られる文芸社。その社員で、入社4ヶ月目にトップセールスを達成した営業の小川秀朗さんは、中途入社して2年目の終りとなる2012年2月、理由も告げられず退職を強要された。外部の労組であるユニオンに加入し闘うことを選んだ小川さんに対し、会社は廃棄予定の原稿をひたすら入力する作業を命令。最初の1ヶ月で全ての指が関節炎になり、医師から指を使う作業を禁じられたが、会社はなお指を酷使する廃棄原稿の仕分けを命じ、背後から部長2人で作業を監視、ボーナスも1万円にされた。同僚からも“村八分”を受ける小川さんだが、第2子も生まれ、理不尽な解雇に応じるわけにはいかない。安倍政権で解雇規制の緩和が議論されるなか、こうしたワンマン社長による雇用不安はどう守られるべきなのか。渦中の小川さんに現場の実情を聞いた。2013/04/05
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「時給400円」の強制労働 中国人技能実習生を過労死させた“現代の奴隷制度”の実態2008年6月に寮で亡くなった中国人技能実習生・蒋暁東さんの遺族が、5750万円の損害賠償請求を求めていた裁判は昨年11月、実習先企業のフジ電化工業(藤岡丈彦社長)と一次受入団体「白帆協同組合」がともに加害責任を認め、「日本人の労災事故の慰謝料と比べて遜色はない金額」(弁護士)にて和解が成立した。蒋さんは月に150時間も残業、休みは月に2日程度だけ、20時間を超えた分の残業代は時給400円ほどにカットされるなか、死ぬまで働かされ、弁護士が地元警察に要請してようやく行われた行政解剖で「虚血性心疾息」と判明した。技能実習生は、直近2011年だけで20名が死亡。日本で初めて外国人研修生・技能実習生の過労死が労災認定され、初の訴訟へと展開した本件の全貌とその背景について、弁護団に話を聞いた。(訴状はPDFダウンロード可)2013/03/16
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「抗議の電話を」セブンイレブン本部に解約通知された増田敏郎さん加盟店の見切り販売を不当に制限していたとして、セブン-イレブン・ジャパンに公取委の排除措置命令が下され、同社が命令受諾してから僅か5日後。見切り販売の実施店「八王子南口店」のオーナーで「セブン-イレブン加盟店ユニオン」の副委員長でもある増田敏郎さんのもとに、本部から契約解除通知が届いた。見切り販売推進の中心人物に下された、見せしめとしか思えない解約処分。8月15日、渦中の増田さんに話を聞いた。2009/08/24