朝日・読売がひた隠す記者の乱交パーティー、詐欺、土下座強要、大金恐喝…懲戒解雇事件の全貌
左は読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆の渡辺恒雄氏。右は朝日新聞社代表取締役社長・木村伊量氏(12年6月26日日就任)。両新聞社は、会社間にまたがる現役記者による巨額の恐喝事件で記者を懲戒解雇したが、その不祥事を隠蔽していた。写真は両社HPより。 |
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- 「3人で性行為をしたい」
- 「バイタリティあふれる売女やらせろ」と約90人の女性に送信
- 「朝日と読売は清武問題で係争中。青木さんが告訴したら大変なことに」
- カラオケ店で土下座させて「いくら払えるか?」
- 詐欺、強要、脅迫、偽計信用毀損行為…示談書が物語る犯罪の全容
- 原告の主張
- 被告の主張
- 原告「無回答」、朝日読売「正当性を裁判で明かにする」
「3人で性行為をしたい」
朝日・読売新聞社側それぞれが裁判所に提出した、社内調査文書、示談書、加害者が会社に提出した陳述書、懲戒処分通知書などの証拠書類によると、恐喝懲戒解雇事件の内容は、以下の通りだった。
まず、加害者は、朝日新聞東京本社スポーツ部の黒崎康平氏(現33歳、仮名)。そして、読売新聞東京本社運動部の青木貴敏氏(現33歳、仮名)。
被害者は、朝日新聞東京本社スポーツ部の、栄倉直樹氏(現31歳、仮名)。加害者2人よりも2歳年下である。
黒崎氏は、04年4月に朝日新聞社に入社し、12年1月から東京本社スポーツ部に勤務した。被害者の栄倉氏も黒崎氏と同期入社で、12年4月に内勤の編集センターから、念願のスポーツ部記者に異動となり、プロ野球パリーグの、関東のある球団を担当した。
朝日社内で年上の黒崎氏は、仕事とプライベート両面で栄倉氏の相談に乗っていたが、徐々に栄倉氏の言動が「恩知らずだ」と感じるようになったという。例えば12年1月に黒崎氏が長期出張することになり、黒崎氏を励ます飲み会が開催された。その席に、栄倉氏は無断欠席したりして、黒崎氏は腹を立てていたという。
また、同じ記者クラブ仲間の、読売新聞スポーツ部記者の青木氏も、栄倉氏を不快に思っていた。理由は、青木氏が選手や監督に単独取材をしている最中に、栄倉氏が割り込んできたことなどがあったためだという。
そこで、朝日の黒崎氏と、読売の青木氏は、年下の朝日記者である栄倉氏を懲らしめてやろう、と考えていた。
そんな中、読売の青木氏が、朝日の黒崎氏に、こう聞いてきたことがあった。
「交際している女性を呼び、3人で性行為をしたい」
朝日の黒崎氏は、乱交パーティーができるという期待から、応諾した。
すると読売の青木氏は、「そこに栄倉も呼ぶ」「栄倉の写真や動画を撮ったら、おもしろいんじゃないか」ともちかけ、黒崎氏も、同意した。
その後、青木氏は、他社の年下記者である栄倉氏に、乱交のことは一切いわず、飲み会がある、と誘い、栄倉氏は応諾した。
こうして12年6月16日、飲み会がはじまった。1次会は20時頃スタートした。銀座のダイニングバー「ROOTS」の、個室での合コンだった。これは青木氏が女性の友人3人に声をかけて行われた。
その席で、黒崎氏と青木氏は、栄倉氏に対し、野球の原稿が下手、球団幹部の携帯電話を知らないのは未熟、などと批判した。
23時頃、1次会が終了し、女性3人と別れた。ここまでは、事前の予定通りだった。この後、男3人で、2次会の「コートヤードマリオット銀座東武ホテル」に移動し、そこで乱交が行われる手はずになっていた。
乱交が行われたホテル |
こうして一向はホテルへ向かった
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恐喝の現場となった都内の水道橋にあるカラオケ店。写真上2枚は筆者撮影。写真一番下はホットペーパーより
「示談書」の概要(※筆者が裁判資料をメモして作成したもの=コピーや撮影はできないため)
上から12年4月6日、翌7日、13年2月1日付の朝日新聞朝刊の記事。同紙国際編集部記者の永田篤史氏(当時35歳)が自宅で妻(当時37歳)の顔面を平手で殴り怪我を負わせた疑いで逮捕され、略式起訴された。この永田記者は今も同社で記者をしているのに、自分が懲戒解雇されたのは不平等だ、と黒崎氏は訴えた
懲戒解雇処分の理由を記した「処分通知書」の概要
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べつに記者個人の性癖はいろいろあっていいと思うが、(自分の社会的立場を悪用しての)他人への強要・脅迫その他の行為はダメだわ。
乱交は私も好きだが、恐喝はいかん
内容はともかく、編集長が「これを報じないメディアはジャーナリズムではない」みたいなこと言ってるのがなあ。ディテールをセンセーショナルに書いたら単なる俗悪週刊誌じゃん。
こういう連中のスポンサーが近所にもうようよいるんだよな…
読める部分だけでもうんざりするなあ・・・、乱交パーティだけだったら、個人の性癖は色々だしね・・・って感想だったが・・・う~む)
“バイタリティあふれる売女”ってラッパガリヤのリリックにありそう。
大真面目な記事なんだけど、有料部分へのつなぎがわっふるわっふる過ぎて笑った。ここは長く続いてるなあ。
マスコミ各社は頑張って取材してくださいね
全文を読みたいんだけど月額料金が安くない。。>新聞記者Aと新聞記者Bが新聞記者Cをいじめた。Cを乱交パーティーに誘いCの写真や動画を撮ろうとしたなど。
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読者コメント
そういえば「朝日新聞虚偽報道問題」を起こした記者をクビに出来ないのはなぜだろうか。
会員限定の記事の中に朝日、読売の年収が明かされています。朝日の方がだいぶ多いんですね。家族がいるかいないかで手当に違いはあるのでしょうが。
読売も朝日も、容疑者の時点から実名で報道するのが社内の基本ルールですからね。本件の場合、実際に大金の受け渡しが証拠としてあり、恐喝を構成する事実関係に争いがない。みのり川なんて窃盗未遂の段階で実名・写真・映像つき。バランス感覚として、読売は本件を実名で紙面にて報道しないとおかしい。
2ちゃんねるのへの削除要請、今回の裁判。弁護士費用はばかにならないと思います。退職金の出ない懲戒解雇の上、失業保険も切れている。どのように費用をまかなっているのか気になります。
読売の加害者は2ちゃんねるで実名をさらされ、削除依頼を何度もしているようです。
記者からの追加情報
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