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役員は窃盗、社員は駅で売春…東京地下鉄のコンプライアンス崩壊――嘘ばかり言う会社、安全軽視の隠匿文化、縁故採用、年収実態

情報提供
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イメキャラを務める石原さとみ(同社のクリアフォルダーより)。年1回、ちゃっかり役員会にだけ挨拶にやってくる。社内売春の実態など知る由もない。独占企業なので広告宣伝はそもそも不要で、そのコストは運賃値下げや安全投資に使うべきであろう。

財務省の子会社(53.4%)で、残りの株も東京都が保有する“お役所成分100%”の東京メトロ(東京地下鉄株式会社、安富正文会長)。鉄道の現場を知らぬ役所からの天下り役員が、会長・副会長以下7人もいることから想像できるとおり、過去40年超にわたって日本一の通勤ラッシュ問題を放置するなど、都市交通の課題を解決する気力も能力もない無気力会社だ。今回、取材に応じたのは、現役の中堅社員。情報提供の動機は、見過ごすことのできないものだった。「鉄道マンとして、ご利用いただくお客様に安全が提供できなくなっている、と考えたからです。昨年は役員不祥事が話題になりましたが、内部崩壊は急速に進んでいます。現役の女性社員が駅の従業員宿泊施設で売春行為を行うなど、社外の方からすれば衝撃の内容でしょう」――。じっくり話を聞いた。

Digest
  • 「プライベート」と会社が虚偽説明
  • 公務員よりも公務員
  • 29歳女性社員が駅施設で売春
  • 安全研修「全社員受講」も嘘——「どんな研修だったの?」
  • エキスパート職から幹部クラスまで縁故採用が多い
  • iPadにオンラインゲームを入れて止めちゃう役員
  • ATO+ホームドアでワンマン運転実現、車掌をカット
  • 客はクレカで切符を買えないが、駅長や課長は飲み会を会社のクレカで払う
  • いまだ昭和の職能資格制度を堅持
  • 管区長(課長)以上は総合職のみ、年収1300万
  • 医療費は全部タダ、家族も全線乗り放題

「プライベート」と会社が虚偽説明

まずは、常務取締役の高取芳伸氏がやらかし、動画がネットで出回ったことがきっかけで本人が特定されて批判を浴び、さらに軽すぎる処分で同社の低いコンプラ体質まで明らかとなった、昨夏の窃盗事件。

西武選手のタオル取り処分(2018/8/22、共同通信)

東京地下鉄(東京メトロ)は22日、常務取締役の男性役員(58)が7月31日、プロ野球西武のファンサービス中に、選手が身につけていたタオルを取ったとして、厳重注意と減給20%(1カ月)の処分にしたと発表した。インターネット上に当時の画像が投稿されて批判を浴びていた。同社は「プライベートのことだが社会的な影響などを総合的に勘案した」としている。

東京メトロによると、役員は7月31日にメットライフドームで観戦。試合後に選手がファンとハイタッチしながら階段を上っていくイベント中に、西武の山川穂高選手が首にかけていたタオルに手をかけて引き抜き、持ち帰った。

中堅社員が解説する。

「プライベートでの観戦、と会社は対外的に説明していますが、明らかな嘘です。有楽町線の乗り入れに関する西武鉄道側との協議で挨拶しに行った帰りに、西武側からの接待で、選手の通り道に面したプレミアシートを貰って、あの事件が起きたんです。社内の人はみんな知っています。鉄道本部副本部長の留岡取締役も隣にいましたし、ほかに運転部長や女性社員らもいました」

2018年7月31日、西武鉄道による「野球観戦接待」の場で“窃盗”に及んだ高取芳伸・常務取締役(鉄道本部安全・技術部及び運転部担当)

つまり、仕事で接待を受けていたわけである。

すぐにバレそうな嘘を堂々とマスコミに対して発表してしまう点からは、東京メトロの低いコンプライアンス意識がうかがえる。いまだ本当の事実を公表していない。

「事件発覚後、高取氏が、有楽町線・副都市線の運転士詰所に、安全点検の件で訪問した際、ペットボトルを投げつけられたそうです。

高取はパパが帝都高速度交通営団の理事をやっていた縁故採用者で、1984年の入社。常務取締役なので移動はハイヤーがつきます」(中堅社員=以下同じ)

縁故採用者が役員に登り詰めて不祥事を起こし、会社が嘘をついてかくまう。処分は形式的な20%の減給1か月だけ。腐敗組織である。

公務員よりも公務員

こうした、刑法に触れる内容を取締役が犯して甘い処分で済ます企業カルチャーは、交通事業者にとって最悪で、いずれ大事故を引き起こす原因となる(すでに日比谷線脱線死亡事故など過去には起こしている)。外部からのチェックを受けないため改善せず、内部崩壊が進みやすい。内部では、いくつも実例が見て取れるという。

「新人の総合職は、最初に3年だけ車掌の現業業務を経験するのですが、車掌として乗っていて、ドアの開閉判断を怠ってベビーカーを挟んだまま発車して引き摺ってしまったという、一歩間違えば大惨事になる事故が3年ほど前にありました。でも、少なくとも社員が知る限り、訓戒という名で済ませ、事実上は処分されていないんです。乗客の安全にかかわる重大なミスなのに、甘すぎると思います」

2016年4月4日に発生した、この事故の件である。

事故は今月4日午後3時ごろに起き、ベビーカーの左前輪のパイプがドアに挟まれた。車内の非常通報ボタンとホームの非常停止ボタンが押され、車掌(23)は警報音に気付いたが、緊急停止させなかった。(『毎日新聞』2016年4月27日

「公務員よりも公務員。顧客や世間をみていない。自分たちのこととして考えず、まるで他人ごとなんです。世間にバレて炎上しないと気づけない。刑法で有罪が確定しない限り、事件を起こしても懲戒解雇にもなりません」

29歳女性社員が駅施設で売春

刑法に触れる事件が、実際に発生しているという。社員の女性比率が高まるにつれ、泊り勤務が必須となる現業部門でも、女性専用の宿泊設備が整備された。男性は通常、立ち入れない。そこが盲点となっていた。

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「表参道駅施設内で売春」という前代未聞の理由で退職に追い込まれた女性社員

「昨年、女性社員が、表参道駅の女性用宿泊施設を利用して売春していた事件が発覚したんです。社外からだけでなく、同僚社員も客にしていたことから、性病を貰ったのが発覚のきっかけです。

同じ職場の人たちは、性病検査を半強制的に受けさせられました。その女性は

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東京メトロの現場組織図(駅)

東京メトロのキャリアパスと報酬水準

中堅社員の給与明細

上から「社員証」「東京メトロ乗り放題のパスモ」「健康支援センター診察券」

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盗撮で自殺2021/08/20 19:29会員
 2019/04/26 13:32
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