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高一向け講演録「ゴールから考える進路選択」(上)職業のリアルな全体像を知る

情報提供
1枚目サムネ用講演
50分1コマ×2@都立小川高校進路講演会。公教育のITインフラはまだ脆弱である。

先月行った高校1年生(8クラス約320人)向け講演の内容を収録しておく。授業は双方向であるべき、かつ一方的な長時間の講義は飽きるため、全員に質問や感想を送ってもらう方法をとった。PC1人1台体制になったとはいえソフト面は未整備で、質問の送信はリクルート『スタディサプリ』の機能に頼ることとした。

Digest
  • 「勉強のための勉強」をするな
  • その1:収入とやりがい
  • その2:奨学金ローン、教育費、日本人の賃金傾向
  • その3:大学に行くべきか?
  • その4:報酬水準と勤続年数の全体像を知る
  • その5:低いほうのネガティブ情報こそ重要
  • その6:ユニクロではどうなっているのか
  • その7:「学歴フィルター」と「新卒カード」って何?
  • その8:食える資格、食えない資格
  • その9:無視できない「社風」とのフィッティング

→後半はこちら

「勉強のための勉強」をするな

この講義では、20年かけて1千人超の職業人をじっくり現場取材してきた私が、これから進路を選択することになる高校1年生向けに、「自分が高校生の頃に知っておきたかった具体的なこと」をお伝えする。私の略歴は以下。

自己紹介:渡邉正裕(わたなべ・まさひろ)1972年東京・江戸川区生まれ。地元区立小→中高(早大系列)→1浪→大学(慶應・総合政策学部、1996年卒)。日経「新聞記者」3年半、外資IBM「コンサル」5年のサラリーマン(~2004年)。大企業現役社員や主要資格職など中心に、働く人たち1千人超を取材(~現在)。雇用労働問題や職業分析の専門家で、受験や大学についてはよくわかりません。ニュースサイト(mynewsjapan.com)経営、執筆出版講演多数。

本日のタイトルは、ゴールから考える進路選択。ゴールとは、1人前の職業人として社会に貢献することで、世の中の誰かのためになって給料を稼ぐ、ということです。専業主婦(夫)志向の人もいると思いますが、普通に3分の1は離婚しますし、事故や病気等で死別もしますので、仕事からは逃れられない、と観念してください。「教育・勤労・納税」は現行憲法の3大義務。皆さんはこの時代に日本に生まれたので、遊んで暮らす選択肢は残念ながらありません。

逆にいえば、ゴールにつながらない勉強は、嫌いならなるべく避けてください。勉強が好きな人だけやればいい。私自身、学校の勉強は大嫌いだったので、高2高3と、学年350人中290番くらいでした。中学に入学して最初の中間試験は30番でしたが、「勉強のための勉強」に意味を感じなくなって、やめました。それでいいと思っています。だから、勉強が嫌いな人にこそ聞いて貰いたい。そのためには、まず、漠然としたゴールを、仮でいいから、定めることが重要です。

その1:収入とやりがい

3つの要素
仕事選びで考えるべき要素

ゴールとしての職業を定めるために必要な要素とは、何でしょうか。

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切っても切れないお金の話

高卒就職と、大卒以上の違い

報酬水準と勤続年数の図

ユニクロのキャリアパスと報酬

日立のリクルーター制度

資格取得の難易度と社会的ニーズ

社風マップ「人がらの特徴と人間関係」

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