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東京都公立中学教師 部活で土日潰れ代休なし、世界一の長時間拘束――「冷遇されすぎ、『ありえない』がまかり通っている職業です」

Caa:不良職種
(仕事3.5、生活1.7、対価1.8)

 とつぜん一斉休校となった、最初の緊急事態宣言中(2020年4月7日~5月25日=東京)の約2ヶ月間、生徒と教員は何をしていたのか。「在宅勤務になって、正直、先生自身は、私を含め自宅で寝てるか、趣味の時間になっていたのが実態です。『教材研究しています』と言って、自分で筋トレしていました。生徒にも、室内でできるストレッチや腹筋等の記録用紙を渡して、感想を書かせて、提出された紙にハンコ押すだけ。それで、夏のボーナスは上がるわ(前年比+1.3%)、家族全員分10万円ずつ貰うわで、正直、申し訳ないと思っています」

【Digest】
◇「正直、申し訳ない」コロナ禍の教員はヒマだった
◇部活顧問で土日も拘束、世界一長い拘束時間の実態
◇プロが指導するクラブチーム方式はメリット多数
◇学校による温度差が大きくアンフェアな部活
◇週3朝練、「子どもが帰ってからが勝負」な若手教師の一日
◇「生徒は減っても行事は減らない」事務時間も世界最長
◇夏休みは教員も「最高の期間」
◇子育て両立は「しんどい」「無理」
◇世界最低のキャリア相談体制、スクールカウンセラーも低調
◇安全管理とグレーゾーン
◇「残業代は一律4%」給特法修正でタイムカード導入
◇若手は「男性がやるにはちょっと安い」
◇不人気な管理職試験の倍率は1.1倍
◇退職金がヒラと校長で1千万円違う
◇扶養手当含む給料の20%も出る「地域手当」
◇自分の評価結果がなぜか非公開!納得性ゼロな査定


◇「正直、申し訳ない」コロナ禍の教員はヒマだった
 これは保健体育教師の証言であるが、他学科の教員でも同じだ。英語教師が言う。「単語の練習や、文章の並べかえのドリルみたいな、紙ベースの課題を出して、2週間に1度の登校日に提出させるだけ。夏休みの宿題みたいなものです。教師も『家から出るな』と強く言われていました。車で買い物に出て、事故を起こして戒告になった教師もいました」

 休校中は、公立中学校の教員がヒマすぎて、副業でバイトをして処分された例もあった。

■中学教員、副業で料理配達して停職処分 140万円稼ぐ
 新型コロナウイルスの影響で3~5月に臨時休校した際には10日間の在宅勤務を申請し、うち9日は勤務時間中を含めほぼ終日、配達していた。(朝日新聞)

 現場教員が悪いわけでもない。原因は、昭和スタイルのままアナログにこだわり抜いて改革を拒んできた、子どもの学校教育環境にある。教育行政のサボタージュと不作為によってデジタル化が「世界最下位」水準になるまで遅れ、在宅スタディ・在宅ワークに、まったく対応できないのだ。

 2018年の各国15歳児を対象とした調査では、週に1~2回以上「コンピュータを使って宿題をする」生徒は9.1%にとどまり(右記参照)、OECD37カ国平均の45.1%に遠く及ばず、ダントツの最下位だった。

2018年のOECD 生徒の学習到達度調査(PISA)より
 政府として、小中学校段階におけるアナログ教育の優位性(※紙に書くことで正確に覚えたり、発想力を鍛える、等)に確信を持ち、あえてデジタルを採用しない戦略をとっているなら、それはそれで見識であり、実に議論の余地があるテーマでもあるが、そうではない。ただのサボタージュ(不作為)、無策の結果で遅れているに過ぎない点、そして誰も責任を問われていない点が、実に深刻だ。実社会ではPCのない職場はもはや存在しない(民間では倒産する)ほどに浸透しているので、官邸と文科省が子どもの未来を潰しにかかっている事実は重い。

 教員と生徒にとって、昨年4、5月は、いわば“夏休み”が2ヶ月近くも続いたようなものだった。その間も、一部の私立中や海外先進国では学習が進み、日本の公立校の生徒たちだけが取り残された。教育のユニバーサルサービスを提供するのが政府の義務(憲法3大義務の1つ)なので、もはや憲法違反といってよい状況である。

 「公立は、実にノンビリしたものでした。私立はタイヘンだったでしょう、学力を上げなきゃ、というプレッシャーがありますから…。だから、2回め以降の緊急事態宣言で、萩生田文科大臣が『学校は休ませない』とした判断は、当然だと思います。私立と公立でどんどん差がついてしまうので」(ベテラン教員)

 公教育のデジタルインフラ整備に投資してこなかったツケで、感染リスクがあっても全登校させる以外に選択肢がなく、ほかにやりようがない状況に追い込まれた、というのが現実だった。政府による“教育デジタル敗戦”である。

 たとえば、オランダ現地校に通う親に尋ねると、スピード感の違いは明らかだ。インターナショナルスクールではなく、普通の現地人が通うオランダ語の小中学校である。オランダはITC活用で、「中学校で生徒に課題や学級での活動にITCを活用させる割合」が約50%と、ほぼ世界平均くらいにあたる。日本は参加48カ国中のワースト2位である。

中学生のITC利用率(出典:2018年OECD調査をまとめた内閣府資料より)
 「1回目のロックダウンではPC普及の問題が出ましたが、数週間以内に市からタブレットやPCの貸与がなされていました。オンライン学習はロックダウン翌日から始まり、翌週には、うちの学校は『Microsoft Teams』(※ZOOMのようなオンラインソフト)で授業が開始され、自宅から学内イントラや各学習ツールにアクセスして、反復学習やドリルを、ネットを通じて提出。数週間後には、先生が必要個所をYoutubeで説明して配信する授業も始まりました。以前から教室の黒板は『電子黒板』でYoutubeや動画教材も多用されていましたから、先生たちも慣れていたと思います」(アムステルダム在住、子どもは日本でいう小学3年生)

 日本の小中学校は、世界最下位水準なのに、「GIGAスクール構想」で2023年までに1人1台体制に移行するという実にノンビリした計画となっている。現状は、23区内でも差がある。

 「うちの区は、まだ生徒にPCが配布されておらず、自宅と中学校がつながっていません.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



オンライン化で最下位、中学生のITC利用もワースト2位(内閣府資料より)
OECD調査「キャリアカウンセラーを置いている学校」で、日本は最下位、衝撃のゼロ(Advantaged/disadvantaged schools where one or more dedicated counsellor(s) provide career guidance)
東京都中学校教員のキャリアパスと報酬水準
「主任教諭」の給与明細。当月給料等内訳の「教職調整額」が給特法の4%にあたる額である。23区は2割加算の地域手当が大きい。
東京都中学校教員の評価結果と根拠

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