植田武智記者のプロフィール
最終更新日 : 2022/10/17

植田武智
- 性別男性
- メールアドレス--
- 生年月1962/09
- その他連絡先--
- 住所東京都
- SNS--
- 職業メディア関係者
経歴/コメントなど
「本当に怖い電磁波の話―身を守るにはどうする?」
(金曜日)、「危ない健康食品から身を守る本」「遺伝子操作食品の避け方」(共著)(コモンズ)などの著者です。
食品・化学物質・電磁波などの日常生活の中に潜むリスクについて調べています。
こうした分野ではリスクの白黒がはっきりつかないので、危険性を指摘すると「似非科学・似非ジャーナリズム」だとのレッテル貼りされることもしばしば。
似非かどうかの判断は、科学的根拠がはっきり示されているかが重要です。しかし科学には不確実性がつきものなので、そこをどう評価するかがポイントです。
灰色のリスクは、灰色として対策を取り、気をつけるべきだと思っています。
記事の補足情報などを提供するフェイスブックページを開設しました。https://www.facebook.com/uedatakenori1
植田武智の記事一覧
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効かない医薬品&栄養ドリンク、ゼリア新薬「ヘパリーゼ」の正体――700本飲まないと効かない『ウコンの力』と並びコンビニなどで人気の『ヘパリーゼ』。メイン成分の「肝臓水解物」が肝臓に効くといわれ、飲み会の前に飲むよう薦められる。医薬品として認められているからには効果がありそうだが、メーカーのゼリア新薬によれば、ヒトの肝臓に対し有効性を確認した証拠は一件もなく、示されたのはマウスの実験結果だけ。そこでアルコールによる肝臓への悪影響を抑えた投与量は、70kgの大人の場合、『ヘパリーゼW』700本分にも相当する量だった。そもそも肝臓水解物は、肝臓庇護剤として医療用医薬品としても認められているがヒトで有効性を示す研究はほぼ無い疑惑の成分。「効かない医薬品の“廃物利用”として栄養ドリンクに落ちてきた」というのがヘパリーゼの正体だ。(ゼリア新薬が示した論文はPDFダウンロード可)2012/12/16
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“トクホもどき”富士フィルム「メタバリア」は流産率アップの有害ダイエットサプリ「ぽっちゃりが気になりだしたら…」というキャッチコピーの富士フィルムのダイエットサプリメント「メタバリア」。堀北真希のCMでも人気になった商品だ。古森重隆社長は「効き目を納得していただけるエビデンスの提供に心がける」と言っているが、会社の研究報告書に示された体重や腹周りの減少効果は、対照群が無いなど科学的信頼度は低い。成分の吸収率を高める独自技術で有効成分「サラシア」を大量に吸収するとのことだが、サラシアは流産リスクを高めるとの研究結果がある。同社は「トクホではないので」と情報開示を拒否。トクホでなければ効果を表示できない法規制を逆手に取り、科学的検証のコストを省いて安易に有害サプリを販売し続ける行為は、確信的インチキ商法と言わざるを得ない。2012/12/01
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体重・体脂肪・ウエストも減らず…サントリーの申請中トクホ『大人ダカラ』、議事録伏字だらけで密室談合審議進む「脂肪が気になる方、お腹周り・ウエストサイズが気になる方、肥満が気になる方へ」と表示があるのに、実はウエストサイズは減らず、体脂肪率や体重は逆に増えるとしたら、とんだイカサマ商品であるが、現在、消費者委員会の部会で審議中のサントリーの新トクホ『大人ダカラ』は、そのような代物であることが、詳細に複数の資料を突き合わせ議事録の伏字を再現することで明らかになった。政治が機能しない裏で、今年7月から議事録の一部秘密化が始まり、伏字が横行している。非公開の理由は「事業者の権利または利益の侵害のおそれ」とされるが、効果がないという情報を隠すのは消費者の権利を侵害している。審査内容を隠し密室談合で許可できることになり、ますますトクホは信用を失うことになった。(『大人ダカラ』トクホ申請の根拠サントリーウェルネスの論文はPDFダウンロード可)2012/11/23
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サントリーペプシも発がんトクホコーラに 米ペプシコは製法改善も、利害関係者名すら伏字で密室許可キリンの「メッツコーラ」に続き、今度は「ペプシ」もトクホ商品になると発表された。コーラのカラメル色素に含まれる発がん物質について問合せると、メーカーのサントリーは説明を拒否。米国ペプシコ社は製法を改善したが、審議した議事録によれば、日本では同様の低減措置すら求められぬまま認可されたことがわかった。脂肪の摂りすぎを助長しかねない表示も、改善なし。最も問題なのは、許可の是非を審議した部会の議事録が、申請メーカーと利害関係のある委員名、メーカー名、商品名など伏字だらけで、密室での不透明な認可となっていること。本来、消費者の立場で審議を進めるべき消費者委員会の部会が、最も消費者の知る権利を阻害している。このままではトクホの信用は地に堕ちるばかりである。(議事録の伏字部分を筆者推定で再現したPDFファイル付き)2012/11/10
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インチキ健康食品の見分け方――トクホもどきの「何々のチカラ」にご用心「何々のちから」という名前の食品が増えている。特定保健用食品(トクホ)ではないが、商品名やデザインをトクホの他社製品に似せ、意味なく「@@@を××㎎配合」などと思わせぶりな表示をするもの。調べてみると効能を示す十分な証拠はなく、お客様相談室に尋ねれば、マニュアルを読んでいるかのようによどみなく「効能効果を示しているわけではありません」「表示に意味はありません」と説明される。最初から消費者の誤解を利用しようという偽物の商品群だ。食品の中で特別に効能効果の表示を認めたのがトクホという制度だが、トクホの問題とは別に、トクホ以外の効能表示を厳しく取り締らない限り、消費者は正しい情報をもとにした購買行動をとれない。トクホもどきの「何々のちから」には要注意だ。2012/10/29
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イタリア最高裁で携帯電話による脳腫瘍で労災認定、日本で認められる条件仕事中の携帯電話長期使用により脳腫瘍ができたとして労災認定を求めたイタリアの裁判で、10月18日最高裁で勝訴が確定した。ケータイと脳腫瘍の因果関係が裁判で確定した世界初のケースとして日本のマスコミ以外ではニュースになった。一方の日本では、住民の健康障害を理由に中継基地局の操業停止を求めた裁判で10月17日、宮崎地裁が住民の請求を棄却した。電磁波の健康被害について内外で明暗が分かれたが、そもそも日本の裁判では因果関係認定のハードルが高い。今後、電磁波にともなう過敏症や腫瘍などの健康被害が裁判で認められるには、どういった研究手法や証拠が必要なのか。10月18日の慶大の新築建物に関する高裁判決でも因果関係が認定された化学物質過敏症と比較のうえ、その見通しを検証した。2012/10/25
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「脂肪にドーン」ではなかったサントリー『黒烏龍茶』 費用最大、効果は最小「脂肪にドーン」というCMが問題にされたサントリーの黒烏龍茶。従来の「脂肪の吸収を抑える」に加え、新たに「体に脂肪がつきにくい」という効能表示も許可された。しかし同様の効果をうたう花王の『ヘルシア緑茶』や日清オイリオの植物油『ヘルシーリセッタ』などのトクホ商品と比較すると、黒烏龍茶の効果は一番小さく、費用は最大。脂肪にドーンというほどでもなく、「財布にドーン」とくることが分かった。そもそも食事の際に飲んで、食品に含まれる栄養素の吸収を阻害する消化不良&下剤型トクホを国が認定してしまう下劣な行為は、国家的モラルハザードであり、日本国の品格を害する。審査を行う消費者委員会は、CMの文言にとどまらず、トクホにふさわしい効能とは何かを正面から検討すべきだ。2012/10/13
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遺伝子組み換え食品を避けるには「生活クラブ」か「パルシステム」 イオンは先進的だが要改善日本では遺伝子組み換え作物の商業栽培はないにも関わらず、大豆やトウモロコシをアメリカからの輸入に頼るため、遺伝子組換え作物の影響を受けやすく、有害だとしたら、アメリカ人よりも日本人が危ない。豆腐・みそなど大豆を丸ごと食べる商品などは「組み換え不使用」普及が進んでいるが、危険なのは、表示対象から外れた油や糖分やタンパク分解物などの副原料で、これらは組み替え食品が使われている可能性が高い。スーパーでは唯一、イオンが個別の原材料で組み替えの有無を表示しているが、表示の不徹底も多い。消費者が非組み換え食品を選ぶ場合、最も頼りのなるのは「生活クラブ」と「パルシステム」であることが分かった。2012/09/29
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メッツ“発ガン”コーラ、日本では甘い基準で野放し 発がん物質許容量は評価機関により200倍もの差KIRINメッツコーラの発がん物質(4-MI)について「毎日16リットル飲んでも安全」と主張するキリンに根拠を尋ねると、アメリカ環境保護庁のガイドラインに則ったカリフォルニア州の評価より約200倍も甘い、欧州EFSAの基準を採用していることが分かった。これは発がん物質の閾値にまつわる評価法の違いで、どちらが正しいかは科学的なシロクロはついていない。そのため企業は、自社利益に都合がよいほうを採用して安全を主張し、それを支える自称・消費者団体までいる。だが、放射性物質をはじめ巷には様々な発がん物質が存在しており、それらとの複合作用も無視できない。社会的に発癌物質を減らすには、消費者一人ひとりが企業やエセ消費者団体にだまされないよう理論武装することが必要だ。(4ーMI含有の飲食物一覧表、及びカリフォルニア州の評価書はPDFダウンロード可)2012/09/11
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「のどが渇く前に水分補給」は危険 スポーツドリンク「アクエリアス」CMのウソロンドンオリンピック直前の7月、英国の一流医学誌『BMJ』とBBCが共同で、スポーツドリンクの効能に関する科学的裏づけについて検証した結果を発表した。その論説で、「のどが渇く前に水分補給を」「水分だけでなく電解質も一緒に補給を」といった、一般にも信じられている情報が、実は科学的根拠に乏しい風説に過ぎないことが判明。スポーツドリンクの飲み過ぎでカロリー過多になる危険性も指摘された。同じような広告は日本のスポーツドリンクの宣伝でも盛んに行われ、それらをスポンサーに持つテレビのお天気コーナーでは「こまめに水分補給を」と連呼される。英国での検証結果から、われわれ消費者が気をつけるべき点をまとめた。(BMJ論説はPDFダウンロード可、国内スポーツ飲料の成分比較表つき)2012/09/01
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キリンメッツコーラは発がん物質入り 「発ガンコーラ」はトクホにふさわしくないキリンメッツコーラに、発癌物質が含まれていることが分かった。キリンビバレッジが認めた。コーラの着色料として使われるカラメル色素の副産物として発生する「4-MI」という物質で、規制が厳しい米カリフォルニア州の1日あたり許容限度の4~5倍にもなる量が1本に含まれているという。このため、カリフォルニア州でメッツコーラを販売するには「警告:この製品にはカリフォルニア州が発がん性があると判断した化学物質が含まれています」と表示しなければならない。一方、日本での表示は、消費者庁によってトクホ認定されたことで特定保健用食品のお墨付きマークがつき、「お食事の際に1本1日1回を目安にお飲みください」と勧められる。発がん物質入りのトクホコーラを飲みたい人はいるのか。トクホ許可の審議中に情報は収集できたはずで、この許可は消費者庁の怠慢といえる。2012/08/22
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トクホ「脂肪を断つんだジョー!!」のキリンメッツコーラ、断てる脂肪は極端な条件下でも10%未満『あしたのジョー』のCMで大ヒットしたキリンメッツコーラ。脂肪の吸収を抑える効果を宣伝するが、その効果は10%に満たず、残り90%の脂肪はしっかり吸収される。また臨床試験での食事は、マーガリンの詰まったバターロールなど、極端に“油まみれ”の高脂肪食。これをフランスパンに替えるだけでメッツコーラの4倍の脂肪減少効果を期待できる。さらに、試験で確認された食後の血中中性脂肪の上昇抑制は、中高年での「動脈硬化」のリスク減少のためであり、ジョーのような若い人がダイエット効果を期待して飲んでも「体脂肪」が減るかどうかは何ら確認されてはいない。品格なき“下剤系トクホ”の実態をレポートする。2012/08/16
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妊娠中の母親の電磁波ばく露で子どもの肥満・ぜん息リスク上昇、米の13年間追跡研究で妊娠中の電磁波のばく露を測定し、出産・育児の過程で子供にどのような影響が出るかを13年間も追跡したアメリカの研究結果が先月、発表され話題を呼んでいる。米国医師会誌や『ネイチャー』など一流誌に掲載されたもので、子どものぜんそくが3.5倍、肥満が1.8倍増えるという、衝撃的な結果だったためだ。同じ母親グループで流産の影響を調べた論文でも流産リスクは1.8倍に増えていた。しかも、電磁波の影響を受けた妊婦は、調査母数の過半数に及んでいた。他の研究者による再試が求められるなか、日本でも環境省が子どもの環境要因の調査を実施中であるが、電磁波は対象から外された。政治的・経済的にインパクトが大きすぎる研究は無視され闇に葬られることも多いが、その典型例といえる。2012/08/04
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明治屋の合成着色料入りカキ氷シロップに子供の発達障害のおそれ 安全なスーパーは『クイーンズ伊勢丹』だけ夏真っ盛り、かき氷には欠かせないシロップ。だがカラフルな合成着色料には子どもの発達障害の恐れがあり、EUでは2010年から「注意欠陥多動性障害に影響するかもしれない」という警告表示が義務付けられた。コンビニ各社が積極的に合成着色料・保存料を排除する一方、スーパー各社は逆に堂々と置き続け、“生産者第一”である日本の政治・行政には期待できず、マスコミはスポンサータブーで報道しない。子どもを守るためには、消費者自らが近くのスーパーや消費者庁に働きかけるしかない。危険物質メーカーの代表である『明治屋』に話を聞くと、天然色素の商品も作ってはいるが、扱っているのはクイーンズ伊勢丹と生協くらいだという。2012/07/25
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日本でも虚偽広告だった!「履くだけでシェイプアップ」トーニングシューズの嘘 日本は「インチキした者勝ち」米国で虚偽広告とされメーカーに罰金が科せられ消費者には返金がされたスケッチャーズ社の『シェイプアップス』。日本の販売元であるアキレス社に尋ねると、「日本の広告はしっかりした証拠があるので返金はしない」と言う。だがその証拠の開示を求めると、「一般顧客には見せられない」。2週間余りの交渉の末、最終的に出てきた資料は、科学研究に不可欠な統計処理が欠如しており、効果アリの証拠とは到底認められないお粗末なものだった(末尾よりPDFダウンロード可)。日本でも虚偽広告であることは疑いないが、消費者庁が動かないため、日本では「インチキした者勝ち」。そこで読者の皆様に、ぜひこの記事をtwitterやfacebook等で広く知らせていただき、この国の消費者軽視ぶりや消費者庁の存在意義を問題提起してほしい。2012/07/20
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「履いて歩くだけでシェイプアップ」はウソだった!トーニングシューズ、米国で次々と代金払い戻し「履いて歩くだけで普通の靴より筋肉を使いシェイプアップ効果がある」と宣伝されているトーニングシューズ。リーボック社のイージートーンや、スケッチャーズ社のシェイプアップスなどが売れ筋だ。しかしアメリカでは虚偽広告ではないかと消費者団体、エクササイズ協会、連邦政府、裁判所まで巻き込んだ大騒動になり、結局、メーカーは、宣伝した効果はウソであることを認め、罰金を払い、商品代金の返金に応じる事態に発展した。一方、マスコミぐるみの虚偽宣伝によって偽物を売りつけられ、だまされたままになっている日本の消費者は、いたっておとなしい。日本で消費者団体を名乗る人たち、および消費者庁は、いったい何をしているのか。2012/06/30
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Asahi「バナジウム天然水」は米カリフォルニア州の飲料水基準を超える“有害飲料”「インスリン様作用が血液やリンパ液に働きかけ、血行促進や体液のバランスなどの調整につながるとされており、血糖値や血圧が下がった」などといううたい文句で販売されているアサヒ飲料の「バナジウム天然水」。だが、この製品に含まれるバナジウム含有量は、米カリフォルニア州が定める飲料水の水質基準を超えており、消費者に有害影響が出る可能性を注意勧告する義務があるほどの水準であることが分かった。そもそもバナジウムはヒトにとって必須栄養素でもなく、過剰摂取の毒性だけが問題となるもの。WHOは「これ以下なら安全という閾値は設定できず、摂取量はできるだけ低い方がよい」と勧告している。メーカーが宣伝する「血糖値の低下作用」の証拠は動物実験レベルで、ヒトでは毎日14トンもの天然水を飲む必要がある。2012/06/26
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ウコンとお酒の同時摂取で肝臓悪化の新研究結果 「毒になるウコン飲料」はこれだ!前回記事で「毒にも薬にもならない」とハウス食品『ウコンの力』を紹介したが、一方でウコンには肝硬変の患者が飲んで死亡した事例も起きており、肝臓に異常のある人にとってウコンは禁忌だ。では健康な人が二日酔い予防にお酒と一緒に飲むのは安全かというと、実は今年(2012年)に入って韓国で、ウコンの有効成分「クルクミン」とアルコールとの同時摂取で肝炎が悪化する、という論文が発表されている。動物実験の投与量をもとに見積もった危険な量は大人でクルクミン920mg/1日。普通の食事や『ウコンの力』程度なら超えないが、高吸収・高濃度に加工された飲料・サプリなら簡単に超えてしまう。お酒と一緒に飲み続けると肝臓悪化を起こしかねない要注意のウコン飲料・サプリを紹介する。2012/06/04
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ハウス食品『ウコンの力』は毒にも薬にもならない 効かないウコン、危険なウコン一覧二日酔い防止の効果で売れている「ウコンの力」。しかし肝機能強化が期待される有効成分「クルクミン」は、ほとんど体内には吸収されないことがわかっている。効果を示したというハウス食品の臨床試験を調べたところ、証拠はトクホとしては却下される“二級品トクホ”レベルで、被験者としてハウス食品社員を使うなど、信憑性に疑わしい点が多い。一方、ナノテクノロジーなどを駆使してクルクミンの体内吸収率を30倍以上増やしたウコンサプリの場合、効果は期待できるものの、食品としての安全摂取量を10倍以上超えるものもあるなど、危険性のほうが高まる。医薬品の場合は安全性と有効性の検証が必須となるが、健康食品ということでそれらが不十分のまま売られている典型例だ。(市販のウコン商品の安全性目安一覧表付き)2012/05/16
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IH調理器「近くで使うときは出力を下げて」スイス政府勧告新年度で引っ越しを機に、ガスを使わないIH調理器の使用を始める人も多いはずだが、ここにも原発と同様、電力業界の広告宣伝費で懐柔されマスコミが報じてこなかった問題が隠されている。日本よりIHが普及していない欧州でさえ、電磁波リスクに慎重なスイス政府が2007年、IH調理器について「至近距離で使う場合には出力を下げて」など、被ばくを低減する使用法を勧告。実はIH調理器周辺での電磁波ばく露は、人体防護の国際基準を超えており、筆者は独自調査で2002年にこの問題を指摘、その後スイス政府の調査でも事実が確認されたが、2010年12月に国際基準の方が業界寄りに緩和されてしまった。人体防護の基準とは名ばかりで、「事業者側がクリアできる条件」に合わせた実態が明らかになっている。(スイス政府が示したIH調理器を使う際の7つの注意点を本文内に記した)2012/04/05