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①「ロボティクス失業」エリアの職業群(上)――10年後に食える仕事 食えない仕事 テクノロジー編

情報提供
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各エリアの仕事の要因別分析
 本章では、前章までの「人間の強み、AIの強み」をもとに、「10~20年後、テクノロジーの変化によって各職業がどのような影響を受けているか」をマッピングする。この段階では、政府の規制や既得権者たちによる妨害など、社会の発展を妨げる各種阻害要因はひとまず考慮せず、そちらは次章でまとめて解説する。
Digest
  • 5つに分かれるAIの影響
  • やっと動き出した自動検針
  • 実は単純定型業務だった出入国審査官
  • 自販機業務を人間がやるお役所
  • 「ATM&ネットバンク化できない業務はない」銀行
  • 運転士がゼロに近づく鉄道
  • 旅客機はパイロット2人体制が続く
  • まず高速道路が自動運転に

5つに分かれるAIの影響

第2章で用いたABCDエリアの図の上に、それぞれ該当する代表的な職業を当てはめ、エリアB(人間のみがうまくできる仕事)については各職業の「人間の強みが不可欠な5つの仕事タイプ」(第1章)を、エリアD(AIのみがうまくできる仕事)については各職業の「AIが強みを発揮できる3条件」(第2章)をあてはめていったところ、技能集約的な仕事と知識集約的な仕事に分けることで、明確にグルーピングできることがわかった(上記図参照)。

まず、エリアA(デジタル・ケンタウロス)は知識集約的な職業群で、独立していた。人間の強みである「手先ワーク」と「ボディワーク」は、エリアAには入らず、なかでも手先ワークは独立的な集団を形成し、いずれも技能集約的であった。つまり、人間がうまくできる仕事は、テクノロジー進化の影響の受け方によって、A(デジタル・ケンタウロス)、B-1(手先ワーク中心)、B-2(ボディワーク中心)の、3つに分類できた。

同様に、AI・機械がうまくできることは、自動運転をはじめとするメカニカルなロボティクス技術という、AIとは別に存在する物理的な執行環境段階での障害の高さによって、D-1(執行環境のハードルが低い=知識集約的)とD-2(執行環境のハードルが高い=技能集約的)に分かれた。

「どちらにも強みはないけれど存在している職業」(エリアC)は、現在は人間が担当していることを考慮して、内容によってAまたはB-2に振り分けた。

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AI化で分類される5つのグループ

新しく作った技能集約的か知識集約的かを縦軸にとり、人間の強みがあるかAIに強みがあるかを横軸にとって整理したものが、左記の図である。全体像として、5つのエリアに分類できた

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AI化で消える仕事、残る仕事

ロボティクス失業のイメージアイコン

後続車が無人となる、新東名高速道路でのトラック隊列走行の実証実験概要(2019年2月、国土交通省)

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単行本『10年後に食える仕事 食えない仕事』第3章の原稿です。
本文:全約10500字のうち約9600字が
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