2016年も、記事1本あたり売上高が55万円で過去最高を更新(MyNewsJapan)
会員収入とRОAの年次推移 |
- Digest
-
- 電通報道で強み発揮
- 過去最高水準を維持
- 2016年アクセスランキング
- 2016年、会員に読まれた記事ランキング20
- 2016年ツイッターランキング
- 2017年計画
電通報道で強み発揮
2016年は年末にかけての電通報道に時間をかけたが、広告ゼロ・タブーなしの純粋なジャーナリズム企業としての付加価値を発揮し、圧倒的に他社よりも深い記事を送り出すことができた。他のマスコミとは全くレベルが違う調査報道となっていることは、読んでいただければすぐにわかる。電通は、さらに掘り下げていく。
|
典型的なマスコミタブーだった電通に対して、発表モノ(当局側と会社側と遺族側)しか書けない伝書鳩のようなマスコミ報道、評論家しかいないネット記事を見るにつけ、もはや週刊文春くらいしか書ける可能性すらない現状では、うちの居場所と役割は大いにあるのだな、と実感している。
過去最高水準を維持
2016年の会員収入は、概算で3800万円強。会員数は1900人前後を維持している。2016年は、ナガセの嫌がらせ訴訟が1月にあり、その対応に時間をとられた。おかげで情報が次々と集まり、教育産業の深い闇が見えてきたため、よい面もあった。(→情報提供はこちら)
「東進」については多くのネタが集まったため、現在、記事化に向けて整理しているところだ。ナガセは訴訟で口封じできると考えたようだが、全く逆であることをこれから思い知るだろう。
悪いことをすればするほど、正義感の強い関係者が動き出してヤバい情報が表層に炙り出されてくるところに、人間社会の醍醐味とジャーナリズムの面白さがある。読者の皆さんにも、会員になっていただき、また、続報を望む(個別記事の一番下にボタンがある)という形で、ぜひ支援をお願いしたい。
ブラウザ別のセッション数(2016年の1年間) |
「広告収入ゼロ」を強みとするビジネスモデルにつき、ページビューは全く関係ないが、ブラウザ別でセッション数の分析をみると、アップルが提供するサファリが45%と圧倒的に多く、グーグルクロームは30%だった。
モバイルからのアクセス比率は66%と、前年並み。これ以上は上がらなそうである。デスクトップが29%、タブレットが5%(いずれも、グーグルアナリティクスによる)。つまり、一番多いサイトアクセス手段は、iPhoneでsafari経由、ということになる。
モバイルアクセスは2013年→2014年で7割も激増したあとの2年間で、完全に落ち着いた感がある。モバイル:デスクトップ:タブレットは、65:30:5の比率で、もう大きな変動はおきないのではないか。
2016年アクセスランキング
アクセスランキング、つまりこの1年間に限ったアクセス数によるランキングをまとめたものが以下であるが、「まとめサイト」やSNSの影響によって、古い記事が突然、アクセスを集める現象が相次ぐようになった。
その結果、上位30位のなかに、直近1年にアップした記事が7本しか入っていないという、かつてない状況が発生。広告ゼロの弊社にとっては、アクセス数はもはや完全に意味のない数値となった。これはこの数年の話で、ウェブ世界の動きは速い。
2016年、会員に読まれた記事ランキング20
最重要指標が、以下の、会員が読んでいる記事=会員の支持を得ている記事、である。(対象:2015/12~2016/12にアップされた記事)
僕が書いた記事以外でのランクインは、昨年同様、20本中で3本だけだった。記事ごとの格差は歴然としており、ざっくり平均化して言うと、僕の記事は概ね1本100万円超、時には数百万円を稼ぐが、それ以外の記事が10万円に満たず、平均が55万円、ということだ。これを平準化できればよいわけだが、これは圧倒的に解決が困難だ。
それは、記者の育成に僕が時間を使うことを、会員は求めていないからである。さらに、記者を育てても囲い込むことはできないので、コストを回収できない。また、記者は自分で育つもので、誰かに育てられるものではない。
ベスト20に入るような記事に対しては数十万円の取材費を投じてもペイするので、どんどん使っていきたい。上記の類の記事を書ける記者は、企画を提案してほしい。
2016年ツイッターランキング
ツイッターにおける年間ツイートランキングは以下のとおりであった。なかでも電通記事は累積でも過去2番目に上り、SNSの浸透ぶりがよくわかる。もはやニュースは、SNSが入口なのだ。過去記事が継続的にSNSで話題になるのも特徴で、トップ10のうち6本を占めた。この1年でアップされた4本の記事は以下の通り(対象:2015/12~2016/12にアップされた記事)。
繰り返しになるが、もっとも重要な指標は、「会員によく読まれているランキング」である。2016年のMVA(Most Valuable Article)賞は、野村證券IB、新卒最低保証年収650万円(予め1200時間分の残業代込み)から始まる“スーパー高給バイト”の実情に決定。野村IBには、2016年夏に労基署の臨検も入った(『週刊ダイヤモンド』2016.12.17号による)とのことだが、この報道が影響を与えたと思う。
2017年計画
2016年は、未来に向けての投資の年だった。書き慣れた企業モノ(サラリーマン)に加え、あまり収益性は高くはないが、資格モノ(医師、看護師、介護福祉士、司法書士、行政書士…)の記事も多く手掛けることで、守備範囲と情報の幅を広げた。
全く知らない世界ばかりだったので、取材の事前調査など手間が相応にかかり、売上も減らしてしまったが、これで、ほぼ主要なホワイトカラー職種全体をカバーできるようになったわけである。そのような書き手は僕の他にはいない。
これら情報をもとに、ここ数年で追いかけているいくつかのテーマごとにまとめる形で、単行本の出版を連発していきたい。
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
facebookコメント
読者コメント
会員数が2000人切っているのが悔しいところ。この数年で3000人を越えたいものです。MyNewsJapanがもっと世の中に与える影響力を上げていきたい。電通記事はじめ司法、ブラック企業、自民党、警察、自衛隊、非正規雇用の上にあぐらをかく大学、全ての腐った既存勢力を打ち倒し消費者、生活者、有権者が主体になる日本国に我が国を改造していく必要がある。
過去記事がいきなりアクセス首位になる傾向が鮮明になってきた。安易なアクセス稼ぎ以上に大事なのは記事の品質だということ。Webは時空を超えるとかつて渡邊編集長も指摘していたけどここまでダイナミックになるとすごいなと。いい記事、脱鉛筆メディア。これが世の中を変えるきっかけになるはず。
2017年もタブーなしのジャーナリズムの貫徹を期待しています。パワーハラスメントに苦しんでいる労働者もマイニュースジャパンに内部告発をして欲しい。身近で重要だけど世の中に伝わっていないニュースがあふれているから。
記者からの追加情報
会員登録をご希望の方はここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方はここでご登録下さい(無料)
企画「他のメディアへの配信/MyNewsJapanからのお知らせ」トップページへ