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編集長海外取材記録記事一覧
「労働生産性が高くて当然」なサービス砂漠大国ドイツの国内産業
休みが少なく労働時間が長い日本は、「時間あたりの労働生産性」がG7(主要先進7カ国)で長らく、最下位を定位置としている。一方のドイツは、米国に次ぐ2位で、日本の対極にある。時間あたり労働生産性が上昇しない限り、時給換算の給料は上がらない。ドイツの労働者は、土日以外に年間の有休が42日あって全消化が一般的で、2~3週間のバカンスも普通にとれる。当然、年間の労働時間が1356時間(日本は1710時間=OECD調査、パートも含む平均)と短い。これだけ休んで、これだけ短い労働時間でも、生産性が高いため、日本よりも1人あたりGDPが23%も高い。そのカラクリは、どうなっているのか――が本稿のテーマだ。
ドイツの脱力系鉄道会社・ドイチェバーン(DB)から見える“働き方改革”の論点
「大げさでなく、50%くらいの確率で時刻表通りじゃないので、列車は遅延する前提で後ろの予定を考えたほうがよいです」「予定されていた便自体が突然、なくなることもあります」「急な変更もドイツ語のアナウンスしかないので、周りの乗客をよく観察して一緒に動いて下さい」「停車したままエアコンもきかず、列車内がサウナになります」――。欧州に住む知人が口々に忠告してくれた、ドイツの国鉄・ドイチェバーン(DB、ドイツ鉄道)。ドイツ連邦共和国が100%の株を持つ、日本でいうところの昔の国鉄だ。都市間の移動はDBのICE(Intercity-Express、ドイツ版新幹線)に頼らざるを得ないので長距離だけで6回乗ったが、確かに時間通りに着いたのは半分くらいだった。
続・戦争展示の意義――「博物館は加害国内に」「被害側視点の情報を加害側も共有」、情報ギャップを埋める複眼思考ソリューション
戦時下の悲惨さを後世にどう伝えるかは、学生時代に「戦争展示の意義」と題してカンボジア(KILLINGFIELD、ツールスレー博物館)とベトナム(戦争記念博物館)を見て書いている。就活が6月の青田刈りで内定し翌年4月から記者をやることになり、当時は8月にも再び正規試験を形式的に受ける二重構造で(青田28人、正規ルート2人だった)、そういう意味のない机上作業を新聞社がやることに反対だったこともあり、人事部長に「なるべく現場を見ておきたい、レポートは出す」等と伝え旅に出た(リンク先記事含め10本ほど出した)結果、配属が一人だけ東京から一番遠い博多の西部支社になり、「おぅ、アジアに少し近くなったじゃないか!」と人事部次長から嫌味を言われたのは懐かしい思い出である。
ルポ:信用経済の現場――ドイツの信用乗車方式、オランダの信用レジ&ハンディ端末決済、そしてAIと行政の役割
ドイツの鉄道には、改札口がない。ドイツ版の新幹線(ICE=Intercity-Express)にも、快速列車(RE)にも、普通列車(RB)にも、地下鉄(Sバーン、Uバーン)にも、トラムもバスも、すべてにおいて、改札口はない。いわゆる「信用乗車方式」で、オーストリアやスイスでも採用されているそうだが、両国には行ったことがなく、私は今回、はじめて遭遇した。
“人間ジョブ”に高い賃金払い生産性上がる欧州、単純労働者を輸入してまで“機械ジョブ”を低賃金で人間にやらせ続ける日本
オランダは、賃金が高い欧州主要国のなかでも、もっとも最低賃金が高い。その影響をもろに受ける“マック・ジョブ”は当然のように機械化が進められ、マクドナルドもバーガーキングも、自動注文機を多数設置し、電子決済で支払いまで完了する。他の欧州主要国も同様に、注文&決済の自動化は進行中だ。一方、日本は逆に、政府が単純労働者を輸入解禁することで外食産業の給与上昇を抑え込み、機械化できる仕事を人間にやらせ続けようとしている。それを見越して、日本のファストフード店は自動注文機を導入していない。このままでは機械化が進まず、生産性は上がらず、日本人の給料は永遠に低いままだ。オランダにおける“人間ジョブ”はどのようなものなのか。現地で経営者に、時給相場や労働者の権利について聞いた。
キャッシュレス化・電子決済手数料「7円」「0.1%」…理想的なオランダ、銀行利益優先で国民の利便性と国家の生産性が犠牲になる日本
欧州のキャッシュレス決済は北ほど進んでおり、北欧3国のほか英国やエストニアが知られる。近年はオランダが急速に進んでいると聞き、10月半ば、現地を訪れた。普及のポイントは加盟店側が負担する手数料にあり、1決済あたり5セント(約7円)だったり、決済額の0.1%だったりと、コストとして無視できる水準であることが分かった。日本では最低でも2~3%なので、獰猛なプレイヤーたちが1円単位の熾烈な価格競争を繰り広げる外食・小売業の低い利益率を考えたら導入が進む理由はなく、絶対に普及しない。2000年に開始したJデビットはジリ貧で仮死状態。傘下にクレジット会社を持つ銀行利益第一主義で、外食・小売の利益を圧迫し、消費者の利便性と経済生産性が犠牲になる構図は、バブル崩壊後に長引いた不良債権処理問題に似ており、「失われる30年・成長できない日本」の病巣を象徴しているのだった。
「新卒の海外就職は勧めません」フィリピンの採用コンサルが本音で教える、アジア労働市場での日本人ニーズ
「新卒で海外就職は勧めません。日本での社会人経験が求められているからです」。フィリピンで、ある人材紹介会社で年20人ほど日本人の就職を斡旋している採用コンサルタントは、日本人としてのメリットを活かして東南アジアで働くためには、まず最低数年間は日本企業で働き、「日本の当り前」を体験的に身に着けることを勧める。それが採用する側のニーズなのだという。30代以上はリスクのほうが高く、20代なら将来の選択肢を広げることができるが、新卒でいきなり海外は辞めたほうがよい――これが結論だ。日本人が海外就職を考える際の注意点と、給料相場等の実情について、事例をもとに、具体的に聞いた。
セブ英会話学校、激増の背景に「集客さえできれば」高収益確定な構造――『サウスピーク』経営者2人に聞く
2010年時点では片手で数えるほどしかなかったセブの日系英会話学校(非オンライン)が、円安の逆風にもかかわらず、現在は25校ほどにまで激増、さらに年3校は新規オープン、既存校も軒並み校舎を増設中、という大盛況ぶりだ。さながらゴールドラッシュ、雨後の竹の子である。だが英会話学校といえば「受講料前払いで解約できない」「講師の給料が未払い」等のトラブルから倒産した『NOVA』が記憶に新しく、胡散くささも漂う。そこで、今年5月に新校舎を増設するなど成長著しい『サウスピーク』を訪ねたところ、かなりの健全経営で、この事業が高収益体質であることがよく分かった。「このビジネスは、集客さえ低コストでできれば、十分な利益が出ます」――共同経営する2人に、起業に至るストーリーと、その「儲けの構造」について、じっくり聞いた。
日本食はどこまで現地化すべきか――『知暮里』『バリカタ』の事業責任者に聞く、フィリピン飲食店経営の実情
5月は、バカンスついでにフィリピンに2週間ほど滞在した。にわかには信じがたいが、国民の平均年齢23歳で人口1億人突破だそうで、日本(2014年、45歳)より22歳も若く、これから何十年も人口ボーナス期が続く、日本の昭和30年代みたいな国だ。ようは日本と正反対な人口ピラミッド。1人あたりGDP=135,910ペソ(約36万円、2015年5月現在1ペソ=2.7円、日本は395万円)で、右肩上がり成長中。現地で、もつ鍋店(筑前屋)、総合和食店(知暮里)、ラーメン店(Barikata)の3店舗を日本人1人で運営する大木孝介氏(45歳)に、フィリピンの和食事情と飲食店マネジメントの実態について聞いた。
現地で100人採用した商社マンに聞く「インド人の人事管理と人材グローバル化」の実情
現在13億人の人口が世界一に膨らむ見通しのインド。経済のグローバル化は進む一方で、今後は日本人も、インド人との競争が避けられなくなる。経営者としてインドに派遣され、合弁企業の立ち上げから社員の採用、管理まで担当し、2年でインド人社員を100人ほど採用したという中堅商社マンに、インドでの生活、雇用・労働環境、そして人事管理の難しさなど、「剥き出しのインド」について、現場の実情を聞いた。
列に並べないインド人
一見の価値アリとの話を現地で聞きつけ、デリー近郊・グルガオンのミュージカル「KingdomofDreams」へ。「娯楽といえば、クリケットかボリウッド映画」と言われるインドだが、確かにミュージカルなら、言葉が分からなくても楽しめそうだ。ホテルでチケットを予約してもらい、現地へ向かった。チケットカウンターが混雑している。4ケタのIDを伝えればよい、とのことだったが、並んでいると、後ろから突進してきて列に並ぶつもりがないオバさんに足を踏みつけられた。インド人はどうして列に並べないのだろうか。
サービスの概念がない国
バラナシにやってきた時点で、インドに来て3週間めに突入していたが、この時点で、腹の調子は何ともなかった。問題は、目鼻のほうである。現地の移動手段は、ほとんどオートリキシャか人力車なので、破壊された道路から舞い上がる粉塵や燃費の悪そうなオートリキシャの排ガスをもろに受ける。そして、インドカレーは香辛料が強くて辛いので、目と鼻の腺が異常をきたす。どうもインドは、目鼻喉が強くないと生活がつらいようだ。バラナシにいるころから、鼻が詰まって、頭がぼーっとして、息苦しくなってきた。
「インド人も観光だけ」なガンガーの朝
朝の5時過ぎ、5Fから下に降りると、門番はまだ寝ていたので起こして開けてもらう。ゲストハウスにエレベータはないので、また登るのは一苦労なのだ。この急な階段を行き来するのは60代とかになると大変だろう、などと思っていたが、欧米の老夫婦の団体がけっこう屋上のレストラン(6F)に陣取ってたりするから、意外とそうでもないのかもしれない。
政府公認「クレイジー」なバングラッシーを求めて
ガンジス川(ガンガー)の川辺では、多くの牛が、のんびりとくつろいでいる。マダーンによると、この牛たちはすべて野良牛というわけではなく、夜になると街に帰っていくのだという。「この牛たちは、自分の家は覚えている。だから、勝手に遠くまで行って迷子になることはない。昼間は街中が混雑しているから、川辺に放たれているんだ」
聖なるものと俗なるものが見事に同居するバラナシ
早朝、「ガサガサッ」という音がベランダから聞こえてきて、びっくりして目が覚めた。泥棒か?と思ったが、ここは5階だ。すりガラスに映った影の大きさから、猿だということが分かった。野良猿に起こされるとは、なかなかインドらしくて悪くない。なぜベランダに金網がついているのだろう?と思っていたが、これは猿対策なのだ、とやっと分かった。人間は無理でも猿は5階くらいまで平気で登ってこれるので、金品はとられずとも、部屋を荒らされてしまうわけだ。
日本のすごいところは「Maintenance&Polite」な夜
インドの街中の店はカレー類ばかりなので、朝食で腹ごしらえをしないとつらい。ただ、朝食ビュッフェには「チキンソーセージ」なるものまであって辟易とした。インド人は頑としてビーフやポークを食べない。「ミソスープ」にはちゃんと豆腐が入っていて味はまあそんなもんかな、という感じだが、味というのは器にも影響される。みそ汁はお椀で飲まないとおいしくないのだ。朝食は、卵類とサラダにパンで満腹にするようにしていた。
表現することを断念させる街、コルカタ
「マドラス、ボンベイ、カルカッタ」というイギリス植民地時代の3つの地名は受験の「世界史」で呪文のように覚えさせられたものだ。いまさらチェンナイ、ムンバイ、コルカタと地場の地名に変えられたのは迷惑な話。どれもブランドが確立している超有名な地名だし、もったいないと思う。特に、マドラス→チェンナイ(タミル語らしい)の改名は、全く音の響きが違うじゃないか…。
二度と乗りたくないインドの“強制収容所”鉄道
オートリキシャで鉄道駅「パークタウン」に向かい、そこから「フォート」まで1駅だけ鉄道に乗った。ドア全開のまま走っているので肉眼で隣の線路を見ることができるという、鉄道としては珍しい仕様なのだが、これはインドでは普通なのだろう。サイドミラーのない自動車と同じく、安全基準がそもそも違うわけである。ThisisINDIA、をまた発見した。少し混みだしたら車内から放り出されて死人が出そうだが、ラッシュ時になると閉まるほど高度な制御システムを内蔵しているとは思えない古い車両だった。
ゴミまみれはインドのカルチャーなのか
インドのいくつかの街を歩いてみて、他国と明らかに異なる特徴は、「道が汚すぎる」ということである。これは単にインフラ整備が追いつかず建設中だったり放置されていたり、といったことに留まらない。ゴミが放置されていて、片付ければいいのになんで?といった風景が、あまりに多いのだ。
「露骨な超格差社会」のインド
インド最大の都市・ムンバイに着いたときには、日が暮れかかっていた。タクシーで空港からホテルへ向かう。メーター式のタクシーが少ないためか、プリペイド式の事前支払いコーナーがあった。これはこれで優れた仕組みだ。行き先ごとに料金が定額で決まっているからトラブルにならない。逆にいうと、トラブル続出の結果、編み出された仕組みなのだろう。